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いぬのきもちビギナーズ~いいな!犬のいる暮らしって…Vol.5 犬に関する素朴なギモン
Vol.5 犬に関する素朴なギモン
犬は個体差はありますが1日に12時間ぐらい寝ると言われています。でも眠りが浅いので、熟睡できる時間はわずかです。ある研究データでは「1日20時間寝ている犬は、ストレスが少ない」という報告も。子犬の場合は、さらにたっぷりと眠ります。
眠りが浅く熟睡できる時間が短いため、ちょっとした物音でもすぐに目を覚ましてしまうことも。犬が眠っているときはなるべく周囲を静かにしてあげましょう。とくに子犬は「遊びたい」という気持ちが強く、かまってもらえるとうれしくて起きてしまいがち。寝不足が続くと体調不良や情緒不安定の原因にもなってしまいます。お父さんが夜中に帰ってきて、眠っている犬にちょっかいを出すのももちろんNGです!
犬種にもよりますが、1日2回ぐらいに分けてトータル1時間ぐらいは外に出るようにしてあげましょう。体力の少ない小型犬の場合は、短時間に分けてちょこちょこ散歩に出るのが理想的。さらに家の周囲を少し回るだけでも、犬にとっては気晴らしになります。散歩をたくさん経験している犬ほど、見知らぬ犬や人に対してむやみに警戒心をもつことなく「社会性のある犬」に育ちます。
皮膚の状態は犬種によって違いますし、個体差もありますが、2週間〜1カ月に1回ぐらいで大丈夫です。においが気になるようならばもう少しまめにシャンプーをしてもOK。たとえば皮膚が脂っぽいシー・ズーなどは、脂漏性皮膚炎になりやすいため1週間に1回ぐらいの頻度でもよいでしょう。ただし、やりすぎは禁物! 過剰なシャンプーは犬に必要な脂分まで奪ってしまい、そこに細菌が感染すると膿皮症など皮膚の病気になるリスクもあります。
1日の食事量はドッグフードのパッケージに記載されている目安を基準に、犬の体調や体型によって調整を。子犬に必要な栄養分は成犬の約2倍。生後42日〜3カ月ぐらいまでは子犬専用のドッグフードをお湯でふやかして、やわらかくしてから与えます。それ以降はドライフードをそのまま与えて大丈夫。生後7か月ぐらいから、1日2食に変えていきましょう。
人間よりも、嗅覚が1000倍〜1億倍も優れているといわれる犬。人間にとっての「いい香り」と、犬の好きなニオイは別です。
犬にとってまず気になるのは、ほかの犬のニオイ。散歩の途中で「好きな犬のニオイ」を感じとって別の方向に引っ張ろうとしたり、立ち止まって動かなくなったりすることも……。地面にゴロゴロ転がって、その犬にとっての好きなニオイを自分の体になすりつけようとすることもあります。人間にとっては「汚い!」と思うような行動でも、犬にとっては大切な行為。
泥の中などに行かせないコツとしては、飼い主さんが望む方向に犬が歩いたら遊んであげるけど「いいことがあるよ」と思わせることが必要です。また、犬にとって香水の香りは強すぎて嫌がるので、避けたほうがいいでしょう。
監修
藤井仁美先生
獣医師、ペットカウンセラー。英国でペットカウンセリングの資格を取得し、動物病院などで活動。現在、東京都渋谷区の代官山動物病院に勤務
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