プニプニと柔らかくて、かわいらしい犬の肉球。実は肉球は犬にとって欠かせない役割を果たしている、とても大切な部位なのです! この記事では意外と知られていない犬の肉球の役割と、その正しいお手入れ方法を解説します。
肉球は何のためにある?
足を守るため
肉球はプニプニとしていて柔らかいですが、それはクッションのような働きをしているため。簡単にいえば、肉球は「人にとっての靴」のようなもので、歩くときに体にかかる体重を支え、衝撃や圧力から足を守る役割があります。
さらに肉球は、地面の温度を受け止める役割も果たしています。肉球は皮膚が厚く進化したもので、熱さや冷たさが伝わりにくく、やけどや凍傷などから足を守っているのです。
滑り止めのため
肉球は滑り止めの機能があるため、その表面が少しザラザラしています。急ブレーキや急カーブをしてもきちんと止まれるよう、グリップのような役割をしているのです。
体温調節のため
犬は主に呼吸や舌で体温を調節しますが、実は肉球でもわずかながら体温調節を行っています。肉球が少ししっとりとしているのは、そこにある汗腺から汗をかいているためです。
なぜ、肉球のお手入れは必要?
前述したように、肉球には体を守る役割があるため、お手入れを怠るとケガにつながるおそれがあります。たとえば足裏の毛が伸びて肉球を覆ってしまうと、本来の滑り止めの機能を果たさなくなり、転んでしまうことが……。
元気に遊んだり走ったりするなど、本来の犬らしい行動をするためには、肉球のお手入れが欠かせません。
また、肉球が乾燥してひび割れ出血したり、なめすぎて炎症したりするケースでも、悪化を防ぐためにケアが必要となります。「角化亢進症(かくかこうしんしょう)」など病気の場合も同様です。
肉球のお手入れ方法は?
間の毛をカットする
肉球周りの毛は、トリミング用のはさみやバリカンなどを使い、毛が肉球にかからないように切ってあげてください。愛犬が嫌がる場合は無理せず、動物病院やトリミングサロンでカットしてもらうのも手です。
肉球の状態によっては足裏ケア製品も
最近では、肉球用のクリームやワックスなど、“犬の肉球ケア”のニーズも高まりつつあります。ひび割れがちな肉球など、愛犬の肉球の状態によっては、そのようなケア製品を使った方がいい場合もあるでしょう。
ただし、過剰なケアによりひび割れが悪化したり、湿疹が出たりするケースもあるので要注意です。このような製品はすべての犬に必要というわけではないので、困ったときは獣医師に相談するとよいでしょう。
かわいいだけでなく、さまざまな機能を持つ犬の肉球。犬の体にとって大切な部位なので、みなさんもしっかりお手入れしてあげてくださいね!
参考/「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『犬の肉球は何のためにある?役割や構造・ケアについて解説します』(監修:SHIBUYAフレンズ動物病院院長 滝田雄磨先生)
文/松本マユ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。