メス犬を飼う飼い主さんにとって、犬の生理は“心配ごと”の1つではないでしょうか。初めての生理はいつ頃くるのか、どのくらいの周期で生理がくるのかなど気になりますよね。この記事では、犬の生理および発情周期について詳しく解説します。
犬の生理周期って?
犬には、「発情周期」があります。発情周期の中のある一時期には、女性の生理(月経)と同じように外陰部からの出血を伴う症状がみられる事があります。このことから犬の発情を「生理」と表現することもあるようです。
犬の発情周期は4つに分けられ、この発情周期を定期的に繰り返します。
発情前期(約7~10日)
発情に向けて体が準備を始め、いわゆる「犬の生理」と表現される、発情出血が出始める時期です。出血の量は、外陰部やその周りが汚れるくらいの少ない量から、ポタポタと床に落ちるほどの量まで、個体によって異なります。体調の変化に併せて、食欲が落ちたり、元気がなくなったりする犬もいるようです。
発情期(発情前期後、約10~14日)
交配し、妊娠が可能な時期です。出血量は少しずつ減ってきますが、オス犬を受け入れるために行動が変化することも。そのため、普段はおとなしい犬が、興奮して落ち着かないということもあります。
発情休止期・発情後期(約2ヶ月)
交配や妊娠に関係なく、妊娠中と同じ状態に体が変化する時期です。妊娠していないのに乳腺が発達し、おっぱいが出始める犬もいます。なんと、お産をする場所を探したり、ぬいぐるみを抱えて疑似育児をしたりする犬もいるのです。このような状況のメス犬は、警戒心が強く引きこもりがちになることもあります。
無発情期(約4~8ヶ月)
次の発情期が始まるまでの期間で、発情期にあった体の変化が落ち着きます。ホルモンによる影響がほぼなくなる時期です。
初めての生理はいつ頃?
個体差がありますが、多くのメス犬が、初めての発情期いわゆる生理を生後7~10ヶ月の頃に迎えます。犬種や季節、環境などの影響を受けやすいため、1才を過ぎてから生理がくる犬もいるでしょう。
生理のときの注意点
愛犬が生理を迎えたときに、とくに注意すべき点は以下の3つです。
犬の体調に合わせた生活を
発情中は、ホルモンの影響によって体調が大きく変化します。そのため、食欲の低下や吐き気が見られたり、お腹をこわしたりする犬も少なくありません。
このようなときは、犬の負担を最小限にするためにも、長時間の外出は避けた方が無難です。散歩が苦になる犬もいるので、愛犬の様子を見ながら生活を送るようにしましょう。
外陰部の清潔を守ろう
発情出血によって、外陰部やその周りの毛が汚れてしまう心配があるので、犬が嫌がらない程度に洗ってあげましょう。不潔にしていると炎症を起こすこともあります。ただし、肌が敏感になる時期なので、強く擦らないようにしてください。
他の犬に配慮しよう
発情期のメス犬からは、他の犬の興味を誘うフェロモンが出るため、未去勢の犬を刺激し、興奮状態にさせてしまうことも。発情中は犬が集まる場所には行かないようにしましょう。
そのほか、散歩中に排尿した場合は、尿に含まれるフェロモンを残さないためにペットシーツなどを使って持ち帰るなどの配慮も必要です。
生理への理解を深めよう
犬に負担をかけない、そして、望まない妊娠をしないためにも、飼い主さんが犬の生理についての理解を深めることは大切です。参考にしてくださいね。
参考/「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『犬が生理になったときの対応と気を付けたいこと~症状・周期・期間・対処法』
文/しばたまみ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。