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“カイチュウ博士”藤田教授に聞いてみた(Vol.2)【穴澤賢の犬のはなし】
昔から藤田教授のファンだった私は『富士丸モフモフ健康相談室(実業之日本社)』という共著の中で、動物と人間の共存について色々なことを教えてもらったことがあります。今回は久々に藤田教授を訪ねて、また色々質問してきました。
第2回 若さと体型は腸内細菌で変わる?
腸内環境で見た目も若くなる
藤田:そうですよ、ビタミンB群なんかも腸内細菌がいないと作れませんから。腸内細菌が少ないとビタミンBが不足しがちになり、そうすると肌が弱ってくるんです。そこに貼ってある写真見てください。
藤田:肌年齢に出てくるまでは時間がかかるでしょうね。けど確実に影響があるのはたしかです。
穴澤:犬も腸内環境がいいと、若々しくいてくれるんでしょうかね。
穴澤:そう思って、うちは毎晩ヨーグルトを水で薄めたものに、オリゴ糖を混ぜて犬たちにあげているんですよ。オリゴ糖って、善玉菌のエサになりますよね?
藤田:なります。だからそれは腸内環境を整えるにはいいと思います。
穴澤:そのせいか、年下の福助のおかげかわかりませんが、大吉は7才の割には動きも若いし元気なんですよね。
人のダイエットにはキャベツがいい!?
穴澤:1品ですか?
藤田:そう、いつもの食事に1品加えるだけで。
穴澤:何にしたんですか?
藤田:キャベツです。キャベツはすごくいいんですよ、アメリカ国立がん研究所が提案する「デザイナーズフーズ・リスト」のトップグループですから。免疫力も高めるし、活性酸素も抑える。
穴澤:酢?
藤田:そう、酢キャベツです。酢というのは、短鎖脂肪酸なんですね。短鎖脂肪酸というのは酢酸とか酪酸、プロピオン酸なんですが、これがすごいことやってるんですよ。腸粘膜を修復したり、腸内細菌を増やして、腸内フローラを活性化させたり、炎症を抑えたり。だから、酢を加えてもらったんです。
藤田:千切りしたキャベツを酢に漬け込むだけですよ。ジップ付のビニール袋でできますし、日持ちもしますから。それを本当は毎食100グラム食べて欲しかったんですが、忙しいタレントさんだし、そうでなくても実際には無理でしょ。だから1日100グラムにしたんです。それを試してもらったんですよ。
穴澤:それでどうなったんですか?
藤田:5人中、4人は2週間で痩せましたよ。だいたい2.5キロくらいだったかな。私も昔、少し太っていたとき酢キャベツで15キロ痩せたことがありますし。
穴澤:やっぱり、酢キャベツがいいんですか。
藤田:キャベツの千切りでもいいですよ、とんかつ定食についているような。でも酢キャベツの方が効果はあるとは思います。
とはいえ与えすぎるとガスがたまったり、吐き戻しなどの原因にもなるので注意が必要ですけど。
(つづく)
※次回は「なぜ狂犬病予防注射が必要か」
1939年、中国・旧満州生まれ。東京医科歯科大学医学部卒、東京大学医学系大学院修了。医学博士。東京医科歯科大学名誉教授。人間総合科学大学人間科学部教授。NPO自然免疫健康研究会理事長。専門は寄生虫学、熱帯医学、感染免疫学。『原始人健康学』『水の健康学』『パラサイト式血液型診断』(新潮社)、『笑うカイチュウ』(講談社文庫)、『免疫力を高める快腸生活』(中経の文庫)、『アレルギーの9割は腸で治る!』(だいわ文庫)など著書多数。
プロフィール
穴澤 賢(あなざわ まさる)
1971年大阪生まれ。2005年、愛犬との日常をつづったブログ「富士丸な日々」が話題となり、その後エッセイやコラムを執筆するようになる。著書に『ひとりと一匹』(小学館文庫)、自ら選曲したコンピレーションアルバムとエッセイをまとめたCDブック『Another Side Of Music』(ワーナーミュージック・ジャパン)、愛犬の死から一年後の心境を語った『またね、富士丸。』(世界文化社)、本連載をまとめた『また、犬と暮らして』(世界文化社)などがある。2015年、長年犬と暮らした経験から「DeLoreans」というブランドを立ち上げる。
ブログ「Another Days」
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大吉(2011年8月17日生まれ・オス)
茨城県で放し飼いの白い犬(父)とある家庭の茶色い犬(母)の間に生まれる。飼い主募集サイトを経て穴澤家へ。敬語を話す小学生のように妙に大人びた性格。雷と花火と暴走族が苦手。せっかく海の近くに引っ越したのに、海も砂浜もそんなに好きではないもよう。
福助(2014年1月11日生まれ・オス)
千葉県の施設から保護団体を経て穴澤家へ。捕獲されたときのトラウマから当初は人間を怖がり逃げまどっていたが、約2カ月ほどでただの破壊王へ。ついでにデブになる。運動神経はかなりいいので、家では「動けるデブ」と呼ばれている。
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