気温が少しずつ上昇し、湿度も高くなる季節がやってきました。高温多湿のジメジメとした環境は、犬の体調にも悪影響を与えやすいといわれているので注意が必要です。今回は、梅雨時や暑い時期に注意したい、犬の「食中毒」について解説します。
どうして梅雨ごろから「食中毒」は発生しやすくなるの?
高温多湿の環境下では、もともと食べ物に微量に付着していた菌が増殖しやすくなります。通常の量では“悪さ”をしない菌も、増殖することで毒素を発生させ、食中毒を引き起こす原因となるのです。
飼い主さんが気づかず、カビの生えたドライフードを愛犬に与えることなどが、食中毒を発生させやすいケースといえるので注意しましょう。
食中毒の主な症状
- 嘔吐を繰り返す
- 水のような下痢が出る
- 血便が出る など
上記のような症状が出たら、すぐに動物病院にかかることが大切です。
では、食中毒を防ぐためにはどうすればよいのでしょうか。ここからは、犬の食中毒対策をご紹介します。
しつけ用ポーチは清潔に保ち、中の古いフードを放置しない
しつけの練習の際、ごほうびのフードを入れるために使う“しつけ用ポーチ”。食中毒を予防するためにも、しつけ用ポーチは2つ以上用意し、こまめに洗濯をしましょう。
その際、酸素系漂白剤を溶かした水につけおきすると、タンパク汚れや雑菌が除去できるため、普通に洗濯するよりも効果的ですよ。
また、ポーチの中には1日で使い切れる量のフードを入れて、毎日取りかえるようにしてください。
ドライフードは買いだめせず、少なめのものを短期間で使い切る
ドライフードの管理を怠ると、酸化してカビが生える原因になるので、買いだめや大袋での購入は控えた方が安心です。また、手作り食を作り置きする際は、1食分ずつを密閉容器などに小分けにして入れ、必ず冷凍庫で保存してください。
なお、いずれの場合も短期間で使い切りましょう。
食器はまめに洗い、飲み水は新鮮なものを与える
犬が食べ終わった後の食器や、食べ残したフード、飲み水は、高温多湿の環境だと菌が増殖しやすくなります。犬用の食器はこまめに洗い、食べ残したフードは早めに片づけましょう。また、飲み水は新鮮なものを与えるようにしてください。
市販の犬用水飲みボウルの中には、常に汚れをろ過し、新鮮な水が飲めるものなどもあるので、そのようなアイテムを使用するのもよいでしょう。
愛犬の健康のためにもしっかりと対策を
食中毒になってツライ思いをするのは愛犬です。飼い主さんができることをしっかりとして、愛犬の健康を守りましょう!
参考/「いぬのきもち」2018年6月号『ジメジメした季節に起こりやすい体調変化に気をつけて 梅雨の不調から愛犬を守ろう!』(監修:東京動物医療センター副院長 南直秀先生)
文/ハセベサチコ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。