「いぬのきもち」は入会するとさまざまな特典が!10月号の特典「体から出たもの事典」では、オシッコやウンチなど、愛犬の健康チェックにすぐ役立つ事例がいっぱいの保存版です!
オシッコは愛犬の健康状態を知るための重要な手がかりです。今回は、飼い主さんにぜひ知っておいてほしい犬のオシッコの『色』と病気のサインについて、解説していきます。
※この記事には、実際のオシッコの画像が含まれます。苦手な方はご注意ください。
オシッコは健康のバロメーター
体内の老廃物や毒素を排出する役割があるオシッコ。腎臓でつくられ尿道から排出されるまでの過程で体内のどこかに異常があると、オシッコにも影響があらわれることがあります。この異常を見つける手がかりの一つがオシッコの『色』。普段から愛犬のオシッコの色をチェックして、健康管理に役立てましょう!
オシッコの『色』をチェックしよう
愛犬のオシッコの色をチェックするときのポイントは次の4つ。ポイントを押さえて、さっそく今日から始めましょう!
①白いトイレシーツを使う
②オシッコの色は窓辺や照明の下など明るい場所で見る
③健康なときのオシッコの写真と見比べる
④毎日、欠かさず愛犬のオシッコをチェックする習慣をつける
オシッコの『色』別・危険度チェック
ここからは、オシッコの色別に詳しく見ていきましょう。
※以下、実際のオシッコの画像が含まれます。
健康なオシッコ
特に健康上の問題はない状態です。この状態をキープしましょう。
淡く濁りのない黄色
健康な犬のオシッコは、濃さは均一で濁りがなく、うっすらと淡い黄色。朝一番のオシッコの場合は少し濃い黄色になることも。
様子見のオシッコ
やや注意が必要な状態です。数日様子を見て、異変が続くようなら動物病院を受診しましょう。
少し濃い黄色/薄い黄色
食事内容や水分摂取量によってオシッコの色に多少の変化が生じる場合があります。2~3日様子を見ても色が変わらない場合は、動物病院へ。
危険なオシッコ
愛犬のオシッコが次の色に当てはまる場合、病気の可能性が疑われます。見かけたらすぐに動物病院へ!
濃い黄色
長時間オシッコが膀胱内に溜まっていると、細菌が繁殖し濃い黄色のオシッコが出ることが。色も均一な黄色ではなく濁りが見られる場合も。
疑われる病気:膀胱炎、尿石症、前立腺炎、腫瘍など
茶色がかった色
肝臓の機能が低下すると、茶色がかったオレンジ色のオシッコが見られます。肝臓の病気のほか、タマネギ中毒の可能性も。
疑われる病気:黄疸、胆管肝炎、肝臓がん、胆石症、溶血など
キラキラしている
乾いたオシッコがキラキラ光って見える場合は、結石になる前段階の結晶が出ている可能性があり、放っておくと結石になるリスクも。
疑われる病気:尿石症、尿道炎など
水のように無色透明
腎臓のろ過機能が正常に働かず老廃物が排出されない場合、無色透明で水のようなオシッコに。そのほか多飲多尿の症状が出る病気が原因の場合も。
疑われる病気:慢性腎不全、糖尿病など
ところどころ赤い
オシッコに血が混じっています。出血量が少ない場合、全体が血で染まるのではなく、写真のように点々と混ざって出ることが。
疑われる病気:膀胱炎、尿石症、前立腺炎、腫瘍など
全体的にピンク色
オシッコに血が混じっています。出血量により赤色ではなくピンク色に見えますが、危険度が高いオシッコであることには変わりありません。
疑われる病気:膀胱炎、尿石症、前立腺炎、腫瘍など
全体的に赤い
オシッコ全体が血で赤く染まった「血尿」の状態。泌尿器の炎症や出血が原因で血が混じっている可能性が。このようなオシッコが見られたら、すぐに受診しましょう。
疑われる病気:膀胱炎、尿石症、前立腺炎、腫瘍など
緑色
「緑膿菌」という細菌に感染すると、膀胱や前立腺が炎症を起こします。この菌は緑色の色素を出すため、緑色のオシッコが出ることがあります。
疑われる病気:緑膿菌感染による膀胱炎、前立腺炎など
オシッコは愛犬の健康状態を教えてくれる、とても重要なバロメーターです。日々のチェックを習慣にすれば病気の早期発見にもつながり、愛犬の健康管理に役立ちますよ!
参考/「いぬのきもち」2017年5月号『健康?病気?4つのポイントですぐわかる!愛犬のオシッコチェックやってみよう』(監修:若山動物病院院長 若山正之先生)
文/terasato
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
いぬのきもち2019年10月号の特典「体から出たもの事典」では、よりくわしい症例写真や病気の紹介を掲載。持っておきたい保存版です!