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生まれつき両耳が聞こえないと気がついた飼い主がとった行動は

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この特集では、難病や障がいをもった愛犬とその飼い主さんの、闘病や暮らしの様子をレポートします。

今回ご紹介するのは、生まれつき耳が聞こえない病気になったベルちゃんと、そのご家族である小野さんご一家。耳が聞こえないという障がいがあっても、「オスワリ」などの指示がわかるベルちゃんの生活をご紹介します。

名前を呼んでも反応しない

「もしかしたら、このコは耳が聞こえていないのかも……」

ベルちゃんを、生家へ迎えにいったとき、小野達也さんとひとみさん夫妻がうっすらと感じていた気がかりは、いっしょに暮らし始めてから不安に変わりました。

ベルちゃんは、2013年の12月25日、クリスマス生まれ。生まれて間もないベルちゃんを見て、ひとみさんはひと目ぼれ。翌年の3月、生後3カ月のベルちゃんを小野さん一家は譲り受けることになりました。

そのとき「一時的にノエルと名づけていますが、まだ名前を覚えていないので、好きな名前をつけて」と元の飼い主さんに言われ、「名前を覚えない? 変だな」とは感じていました。その後、家族で話し合って「ベル」と名づけましたが、「ベルちゃん、ベルちゃん」と名前を呼んでも、手をたたいても、いっこうに応えてくれません。

翌4月、動物病院で予防接種を受けたとき、ベルちゃんの様子を話し、耳元で音をさせたりして調べてもらったところ、「両耳ともまったく聞こえていないようですね」と獣医さんに言われ、生まれつき耳が聞こえない「先天性聴覚障がい」と診断されました。

聞こえない犬特有の行動に改めて気づく

「聴覚障がい」には先天的なものと後天的なものがあります。「先天性聴覚障がい」は、生まれつき聴覚器に異常があり、両耳もしくは片耳が聞こえない、あるいは聞こえにくい症状があらわれます。子犬期に「しつけがうまくいかない」「声に反応しない」ことから病気に気づくことが多いようです。

ベルちゃんが「先天性聴覚障がい」と診断されて、小野さん夫妻は、改めて「だから、近くで物音がしても、掃除機やチャイムの音にも無反応なんだ」などベルちゃんのさまざまな行動が聴覚障がいに起因することに思い当たりました。

最初にベルちゃんを生家に見にいったときも、ほかの子犬が名前を呼ばれると走ってくるのに、ベルちゃんだけは呼ばれてもぽつんとたたずんでいる姿が印象的だったそうです。

「そのときは、なかなか名前を覚えられないコもいるくらいに思っていて。でもその姿がなんとなくいじらしく、かわいかったんです」とひとみさんは言います。

落ち込むことなく、ベルちゃんの一挙一動に驚く日々

ベルちゃんに先天性聴覚障がいがあるとわかっても、小野さん一家が落ちこむことはありませんでした。室内で愛犬と暮らすことが初めての小野さんたちは、ベルちゃんの一挙一動に驚くばかりで、落ちこむどころではなかったのです。

「夜中にキュン、キュン鳴いている」「足を噛んでくる」など困りごとがあるたびに、動物病院や親戚のベテラン飼い主さんに「どうしたらいいの?」と電話をする毎日。
耳が聞こえないことは、数あるしつけや行動の悩みのひとつとして、ごく自然に乗り越えていたようです。

ひとみさんはこう語ります。
「ベルの病気を知らされてもショックは受けませんでした。私自身、以前、障がい者施設に勤めていたことがあるで、障がいのある方との暮らしには慣れているんです。それに、耳がまったく聞こえないことは、健常な犬と比べるとかわいそうだけれど、それもそのコの個性。うまくつきあっていくことが大切だと思っています」。

次回は、耳の聞こえないベルちゃんとうまくコミュニケーションをとっていく様子をご紹介します。

出典/「いぬのきもち」2019年7月号『困難と闘う!……その先のしあわせへ』
写真/尾﨑たまき
文/犬神マツコ

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