ブラッシングやシャンプーなど、犬の健康のためすべきお手入れには、さまざまなものがあります。その中でも「足裏の毛」のお手入れは、犬種を問わず室内飼いが増えてきた今日では必要不可欠!
そこで、足裏の毛のお手入れについて、しっかりとマスターしましょう。
足裏の毛が伸びていると、こんなリスクが
本来、犬の足裏の毛は肉球の間の皮膚が傷つくのを防ぎ、保護するためのものですが、室内で暮らす犬の場合は、伸びすぎるとかえって健康を害してしまうことも。
たとえば、肉球まわりの毛が伸びて肉球の表面をおおっていると、フローリングなどで滑りやすくなってしまいます。また、関節に負担がかかり、膝蓋骨脱臼や前十字靭帯断裂、転倒による骨折などの原因になるおそれも。
肉球が常に見えるようにカットすることで、滑り止めになります。月に1回程度、伸び具合をチェックしてカットしてあげましょう。
足裏の毛を正しくお手入れするコツ
肉球からはみ出ている毛をバリカンでカット
足裏の毛が肉球にかかるようになったら、ペット用バリカンで整えてあげましょう。
バリカンを肉球と並行に当ててカットしていきます。飼い主さんが肉球の間の毛をカットするのはケガの危険があるので、肉球にかかる毛だけでOKです。
大きい肉球に向かって動かそう
大きい肉球に向かってバリカンを動かすと、毛並みに逆らってカットができるので、スムーズに行えます。
手早くお手入れを完了することができれば、愛犬にかかる負担も少なくすることが可能に。
気をつけて!NGポイント
バリカンは縦に当てない
バリカンを当てるときに、縦にしないように気をつけましょう。バリカンを縦に当てると、肉球を傷つけてしまうことも。
肉球から少しバリカンを浮かせて、平行にゆっくり動かしてカットするのが、上手なお手入れのポイントです。
ハサミを使うのは危険!
飼い主さんがハサミでカットしようとすると、愛犬が足を動かしたときに刃があたってケガをするリスクが高く、愛犬にとっても飼い主さんにとっても危険です。必ずペット用のバリカンで行うようにしましょう。
もしどうしても愛犬が嫌がって危ないと感じるなら、無理せずサロンなどでカットしてもらうのがよいでしょう。バリカンに慣れないうちは緊張するかもしれませんが、愛犬のケガ予防のためにも、ポイントを抑えて取り組んでみてくださいね。
参考/「いぬのきもち」2016年2月号『ポイントをおさえて愛犬の健康維持に役立てよう!病気・ケガから守るお手入れ厳選10』(監修:フジタ動物病院院長 獣医学博士 藤田桂一先生)
文/kagio