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なぜ大型犬は小型犬よりも短命なの? 考えられている3つの理由とは
今回は、一般的にいわれている大型犬の平均寿命と、大型犬が短命な3つの理由について解説します。
大型犬の平均寿命は?
一般社団法人「ペットフード協会」が行った「平成27年全国犬猫飼育実態調査」によると、中・大型犬の平均寿命は「14.02才」。犬種別の平均寿命の目安としては、下記のようになっています。
- ラブラドール・レトリーバー:「12~13才」
- シベリアン・ハスキー:「11~13才」
- ゴールデン・レトリーバー:「12~13才」
- ドーベルマン:「10~11才」
- ジャーマン・シェパード・ドッグ:「10~12才」
- グレート・ピレニーズ:「10~12才」
- セント・バーナード:「8~10才」
小型犬の平均寿命は?
大型犬が小型犬よりも短命な3つの理由
①成長スピードが早い
まず大型犬から。諸説ありますが、大型犬は1才で人の12歳くらいの年齢に相当すると考えられています。1才からは成長スピードがやや緩やかになり、1才以降の大型犬の「人年齢」は、下記のように算出できます。
【計算方法】
12+(犬の年齢ー1)✕7=「大型犬の人年齢」
続いて、小型犬。こちらも諸説ありますが、小型犬が1才になると人の17歳くらいに相当するといわれています。小型犬も1才からは成長スピードが少し落ちる傾向にあり、人年齡は下記のように算出できます。
【計算方法】
(犬の年齢+4)✕4=「小型犬の人年齢」
大型犬は大きな体を維持するために、小型犬よりも多く細胞分裂している
この理由にはいくつか見解があり、まだあまり解明されていません。そのうち1つの見解としては、大型犬は大きな体を維持するために、小型犬よりも多く細胞分裂していることが関係している可能性があるのではないか、と考えられています。
細胞分裂の回数が増えるとガン細胞の発生率も高めるため、そのことも大型犬のほうが寿命が短いとされる理由でもあるようです。
②臓器比率の違い
③遺伝子の違い
この「IGF-1因子」の分泌が多いほど体が大きくなり、短命になる傾向があるという考え方です。つまり、体の大きな大型犬はこの「IGF-1因子」の分泌が多く、短命になる可能性があるということに。
30~35kgを超えると「超大型犬」といわれることがあり、バーニーズ・マウンテン・ドッグやグレートデンなどがそれに該当します。これらの犬種がほかの犬よりも短命だといわれるのは、「IGF-1因子」が関係している可能性も考えられます。
大型犬の健康寿命に役立つお世話のポイント4つ
「大型犬は寿命が短い」と気にしすぎず、前向きに向き合っていきましょう。日頃のお世話では、次のようなことを飼い主さんは意識してみてください。
①室内は滑りにくい工夫をしよう
対策として、犬が動き回る部屋には厚いカーペットやラグを敷いたり、ペット用の滑り止め材を塗ったりして、足元が滑りにくくなる工夫をしましょう。
②肥満には注意しよう
とくに、シニアに近づくと基礎代謝が落ちるので、これまで与えていたフードだと太ってしまうことも。今与えているフードがライフステージに合っているか確認してみるようにしましょう。
③1日1回はボディーチェックをしよう
犬の背中はツボの宝庫なので、撫でてあげると免疫力アップにつながることも。首周りも凝りやすいので、軽くもんであげるとコリがほぐれます。運動機能のアップも期待できるでしょう。
④定期的に健康診断を受けよう
病気の予防・早期発見・治療につながるので、健康維持のためにぜひ心がけてください。
※写真はアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」にご投稿いただいたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
文/柴田おまめ
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