「ドッグハラスメント」とは、人が犬に対してする行動のうち、犬が嫌がったりストレスに感じたりする行為のこと。ここでは、飼い主さんが無意識にやってしまいがちな、ちょっと意外なドッグハラスメントについてご紹介します。
しつけのためにゴハン前に1分以上「マテ」をさせる
ゴハンを目の前に長時間「マテ」をさせるのは、犬にとってツライ状況が続くことになるので、ストレスがたまってしまいます。また、練習の仕方によっては、ゴハンに対する執着心が強くなり、フードボウルを触ろうとしただけで怒るようになってしまう場合も。
愛犬にゴハンを与えるときは、興奮を抑えるために「オスワリ」をさせ、目の前にボウルを置いてから名前を呼び、アイコンタクトができたらOK。長時間待たせる必要はありません。
愛犬が好きすぎて過度なスキンシップをする
愛犬とのスキンシップは大切ですが、過度なふれあいはかえって犬を不快にさせることがあります。
愛犬に「好き」という気持ちを伝えるときは、しつけのごほうびとして、ほめてからなでてあげるのがおすすめ。また、寝ているときやゴハン中は避けるなど、タイミングをはかることも大切です。
ベッドの真横にトイレを置く
犬はキレイ好きな動物なので、寝床の近くにトイレがあると、本能的に不快感を覚えます。そもそも、寝床とトイレが隣り合うほど狭いサークルに犬を入れること自体が、ドッグハラスメントになる場合も。
ベッドとトイレの間は最低でも愛犬1頭分はあけ、サークル内にベッドとトイレを置く場合は、それ相応の広さのものを用意してください。
毎日同じ時間にゴハンを与える
毎日同じ時間にゴハンを与えていると、少しでもゴハンの時間がずれてしまったときに、犬は「いつゴハンをもらえるの?」と不安になり、強いストレスを感じてしまいます。
そのため、ゴハンの時間はあえて決めずに、ランダムにするのがおすすめ。ゴハンの時間が近づくと吠えるなど、要求グセの予防にもつながります。
食後や散歩後に吊り下げ式給水器で水を飲ませる
吊り下げ式給水器だと勢いよく水が飲みにくいため、食後や散歩後など、喉がかわいているときは不快に感じることが。また、高い位置に給水器をつけていると、さらに飲みにくくなるので注意してください。
愛犬の喉がかわきそうな場面では、吊り下げ式給水器のほか、ボウルにも水を入れてあげるとよいでしょう。また、犬が首を伸ばさなくても飲める位置に設置をすることも大切です。
ここでは、5つのドッグハラスメントについてご紹介しました。ご自身の行動に当てはまるものがある場合は、愛犬への接し方を見直してみましょう!
参考/「いぬのきもち」2020年2月号『かわいがっているつもりのアノ行動が……じつはストレスになっていた!NO MORE!DOG (ドッグ)ハラスメント』(監修:日本動物病院協会認定家庭犬しつけインストラクター ジャパンケネルクラブおよび日本警察犬協会公認訓練士 さいたま市動物愛護推進委員 戸田美由紀先生)
文/ハセベサチコ
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。