犬は耳垢が出にくく、基本的に耳の中は汚れにくいといわれています。しかし、清潔にしておかないと、雑菌の繁殖やダニへの感染が原因で、病気になってしまうことも。そのため、犬にとっても「耳掃除」は必須なのです。そこで今回は、犬の「耳掃除」の適切な頻度と方法、チェックポイントなどをご紹介します!
耳掃除前の「チェック」が大事!耳掃除の頻度は?
犬の場合、目に見える汚れやニオイなどがなければ、耳掃除は不要です。しかし、耳の中を清潔にしておかないと、「外耳炎」「中耳炎」「耳疥癬(みみかいせん)」などの耳の病気にかかるリスクがあるため、飼い主さんは習慣的に愛犬の「耳の汚れチェック」を忘れずに行うことが大切です。
愛犬の耳をチェックして、「汚れてきたな」と感じたら耳掃除をしてください。ただし、たれ耳や長毛の犬種の場合、2週間に1回くらいを目安に行うのが理想的だといわれています。耳まわりの毛が伸びることで耳の入り口がふさがり、蒸れて雑菌が繁殖したり、汚れやすかったりするためです。
耳掃除をするときに必要なアイテムは?
愛犬の耳掃除をするときに必要となるのは、コットンやガーゼなどの「柔らかい布」と「専用の洗浄液」です。薄めのコットンやガーゼは、飼い主さんの指に巻き付けて使うことができ、細かい汚れまでふき取ることができる便利なアイテム。また、洗浄液をぬぐうのにも使います。
洗浄液は、愛犬の耳に直接注いで使うものですが、市販のものだと洗浄力が強すぎるなど、まれに体質に合わないことも。そのため、動物病院で購入したものを使うほうが無難でしょう。
綿棒の使用と力の入れすぎはNG!
綿棒は耳道を傷つけたり、汚れを奥に押し込んだりすることがあるため、使用しないようにしましょう。また、ガーゼなどを使う場合も、耳の奥に指を入れすぎたり、強くこすりすぎたりすると炎症を引き起こすおそれが。やさしくふき取るようにしましょう。
愛犬にとって安全な耳掃除のやり方は?
① 耳の入り口の産毛を抜く
まず、耳の入り口をチェックし、産毛が伸びていたらつまんで抜きます。このとき、無理に抜くと、傷になったり炎症をおこしたりする危険があるため気を付けましょう。太くて硬い毛はそのままでOKです。
② 洗浄液をゆっくりと注ぐ
次に、片手で愛犬の耳の付け根をめくり、反対側の手で洗浄液をもち、ゆっくりと耳の奥に注ぎましょう。このとき、必ず定められた適量を守ってください。
③ 耳のつけ根をやさしくもむ
耳をめくったまま、耳のつけ根のコリコリした部分をやさしく10回ほどもみます。こうすることで汚れが浮きやすくなります。
④ やさしくふき取って終了
もみ終わったら手を放し、愛犬が頭を振った後、耳の中の汚れと洗浄液を柔らかい布でやさしくふき取りましょう。
耳掃除を嫌がる場合はどうすればいい?
耳掃除に限らず、お手入れを嫌がる犬は意外と多いもの。必要だからと無理やりお手入れすると、余計にお手入れ嫌いになってしまうケースも見られます。反対に、嫌がるのにかわいそうだからと放置してしまえば、耳の病気になってしまうことも。
子犬のころから慣れさせたり、ごほうびをあげたりして、少しずつ慣れさせる道もありますが、難しい場合はプロにお任せするのもオススメです。トリミングサロン、動物病院でも対応してくれるところが増えているので、「愛犬が耳掃除を嫌がって大変」という飼い主さんは利用も考えてみては?
愛犬それぞれに合った耳掃除の方法タイミングを意識して、愛犬の耳を清潔に保ちましょう!
参考/「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『【獣医師監修】病気を防ぐ!犬の耳掃除の正しい方法やコツ、おすすめグッズをご紹介』(監修:獣医師 石田ようこ犬と猫の歯科クリニック院長 石田陽子先生)
文/いけてぃん
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。