飼い主さんから見ると、寝にくそうだったり、窮屈そうだったり……。犬はちょっと不思議な場所で寝ることがありますよね。しかし、それにはさまざまな理由があるようです。今回は、犬が寝る場所をどんな理由で決めているのか、その心理をひも解きます!
犬はどんな基準で「寝る場所」を選ぶの?
野生時代の犬は、小さな物音ひとつしてもすぐに動きだせるほど、眠りが浅かったとされています。このような習性は、家庭犬となった今も引き継がれていると考えられ、犬は寝ているときでも家族の気配を感じられる、“家族全員を見渡せる場所”を好んで寝場所にする傾向が。
また、犬が寝る場所を選ぶときは、以下のような基準があるといわれています。
犬が寝る場所を選ぶときの3つの基準
- 安心して眠れる場所であること
- 安全で静かな場所であること
- 家族の動きにいち早く反応できる場所であること
ところかまわずおなかを出して「ヘソ天」ポーズで熟睡する犬もいますが、これは、敵のいない安全な環境だからこそ見られる、家庭犬ならではの姿といえそうですね。
寝ている場所から、犬の気持ちを探ってみよう!
ではここで、犬の寝ている場所から、その場所を選んだ理由や、そのときの犬の気持ちを探ってみましょう!
ソファの背もたれ
ソファの背もたれに四肢を伸ばしてぶらりと体を預けると、背骨がフィットして意外と寝やすいようです。飼い主さんのニオイもついているので、安心して眠れるのでしょう。
玄関
夏の暑い時期なら、石の冷たさが心地よくて選んだのでしょう。寝ながら飼い主さんのほうを見ているときは、「散歩に行けるかも」という期待感も含まれているかもしれませんね。
窓際
飼い主さんの帰宅を待っているうちに寝てしまった、あるいは、外の気になる音や物が危険ではないとわかって安心し、寝てしまったのかもしれません。なお、「散歩に行きたい」と思っているときにも、選びやすい場所です。
トイレの上
排泄物がなくとも、トイレには自分のニオイは残っているもの。自分のテリトリーの中で守られているような感じがして、安心できるのでしょう。
人がよく通る場所
部屋の真ん中や階段の途中、トイレの前などは、家族の誰かが必ず通る場所。常に飼い主さんの気配を感じられたり、通るときに声をかけられたりするのがうれしくて、そこで寝ているのでしょう。
愛犬の気持ちを知るヒントが隠されていた!
ふだん何気なく目にしていた愛犬の寝場所には、愛犬の気持ちを知るヒントが隠されていることがわかりました。
「今どんな気持ちで寝ているのかな?」ときにはそんな想像をしながら、愛犬のおやすみタイムを見守ってあげてくださいね。
参考/「いぬのきもち」2020年3月号『愛犬の心理を読み解こう!“寝る場所”でわかる犬のキモチ』(監修:哺乳類学者 日本動物科学研究所所長 今泉忠明先生)
文/ハセベサチコ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。