暑くて湿度の高い日本の夏は、犬が心身ともにストレスを感じやすく、夏バテを起こして食欲が落ちてしまうことがあります。食欲がない状態が続くと、犬は必要なエネルギーを摂取できず、病気を招きやすくなるので要注意。今回は、夏バテで犬の食欲が落ちたときの対処法をご紹介します。
夏に犬の食欲が落ちるのはなぜ?
犬は熱の発散が苦手な動物。そのため、高温多湿な日が続くと体に熱がこもり、だるさを感じるようになります。
体がだるい状態が続くと、犬は動くのが面倒になって運動不足気味になるため、消化機能が低下するほか、体に取り入れるエネルギー量が消費する量より多くなることが。すると、犬の体は「これ以上脂肪を増やしていけない」と本能的に反応し、自然と食欲が落ちてしまうのです。
シニア犬や肥満の犬、ふだんから食が細い犬は、とくに食欲が低下しやすいので注意しましょう。
愛犬の食欲が落ちたときの対処法とは?
夏バテで愛犬の食欲が落ちたときは、以下のような工夫をしてみましょう。
ただし、持病のない普通~肥満体型の犬がフードを3割残す程度なら、少し様子を見てもOKです。
ドライフードに肉スープをかけて食欲アップ
鶏のささみなどをゆでたスープを温かいままドライフードにかけると、食欲増進&水分補給に役立ちます。冷蔵庫で冷やしてから与えれば、クールダウンにもつながりますよ。
※食事制限のある犬には与えないでください。
ドライフードに水をかけて食べやすくする
夏バテ気味のときは、硬いフードよりもやわらかいフードのほうが食べやすいことも。代謝に必要な水分も同時に摂取できるので、いつものドライフードに水をかけて、ふやかしてから与えてみましょう。
ウエットフードを与えるのも手
上と同じ理由から、ウエットフードを与えるのもいい方法です。ドライフードより風味もあるので、食欲がアップするでしょう。
犬の食欲低下を招く「NG行動」とは?
愛犬のためにと思ってしていることが、食欲低下を招く原因になることもあります。
心配でおやつを多めに与える
「フードを食べないから」と心配になって、愛犬におやつを与えすぎるのはNGです。おやつでおなかがいっぱいになったり、食べ物をえり好みしたりして、ますますフードを食べなくなることが。また、栄養バランスの偏りやカロリーオーバーによる肥満が原因で、かえって夏バテを招きやすくなるので、おやつは適量を守って与えるようにしましょう。
暑いからと散歩に行かず、運動もしない
暑さのために散歩を控え、さらに室内運動もしないとなると、犬はおなかがあまり空かず、ますます食欲が落ちてしまいます。朝晩などの涼しい時間帯に散歩をする、散歩に行けないときは室内運動を取り入れるなどして、運動不足解消を心がけましょう。
おやつなどの好物も食べなくなったら動物病院へ
愛犬がフードだけではなく、好物のおやつなどを与えても食べないときは、何らかの病気にかかっているおそれがあるため、すぐに動物病院を受診するようにしてください。
また、犬の夏バテ対策には、こまめな水分補給も欠かせません。愛犬が好きなときにいつでも水を飲めるよう、毎日新鮮な飲み水を用意してあげてくださいね。
参考/「いぬのきもち」2015年7月号『夏バテ・熱中症予防から、涼しい環境づくりまで 愛犬と元気に夏をのりきろう!』(監修:ノヤ動物病院院長 野矢雅彦先生)
文/ハセベサチコ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
いぬのきもちCHANNELでは”犬の暑さ対策”動画公開中!
参照/YouTube(【【犬の熱中症対策03】愛犬はこうやって守る!熱中症対策12)
https://www.youtube.com/watch?v=NV0Euns7QgE&feature=youtu.be