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犬の飼い方で口論になり、はずみで転んだ相手がケガ…2度にわたる裁判の行方

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ホントにあった、犬にまつわる事件簿を紹介

過去に実際に起こった犬がらみのトラブルと、それに対して裁判所から下された判決について解説します。同じような事件が起こった場合の参考になります。

今回ご紹介するのは、東京地方裁判所で平成28年10月31日に判決が出た事例です。

※この記事の解説は、ひとつの例にすぎず、まったく同一の解決・判決を保証するものではありません。個々の事件の判決については裁判所に、解決策はその当事者に委ねられます。

お話してくれたのは……渋谷 寛先生

弁護士/渋谷総合法律事務所。ペット法学会事務局次長。動物の医療過誤訴訟を担当するなど、ペットと法律の問題に力を注ぐ。共著に『Q&A ペットのトラブル110番』(民事法研究会)など。

犬の飼い方をめぐって、近所の住人と口論に

愛犬がノーリードで自宅前に飛び出し、口論に発展した

口論のはずみで、相手が尻もちをついた(イラスト/macco)
口論のはずみで、相手が尻もちをついた(イラスト/macco)

室内飼いの愛犬と暮らすAさん。ある日、近所に住むBさんがAさんの自宅前を通りかかったときに、愛犬がノーリードで飛び出してしまいました。Bさんは、Aさんに対し「犬にリードをつけて散歩するように」と注意。Aさんも、Bさんが愛犬を蹴ろうとしたように見えたことから、そのことを注意しました。お互いに主張を譲らず、犬の飼い方をめぐってふたりは口論となり、およそ50分間も続きました。

Aさんの孫が仲裁に入ったところ、はずみでBさんが尻もちをつき、口論は終了。Bさんは警察へ行き「Aさんから暴行を受けた」と述べ、Aさんや孫は事情聴取を受けました。また、Bさんは病院で頭部打撲の診断を受け、ケガの原因は口論の際にAさんから暴行を受けたためと、慰謝料など約140万円を求めて簡易裁判所に訴えました。

暴行はなかったと認められたが、相手が控訴して2度目の裁判に

裁判ではBさんの主張は退けられ、ケガは尻もちをついた際のもので、暴行の事実はなかったと認められましたが、納得のいかなかったBさんは控訴し、2度目の裁判(控訴審)が行われました。控訴審でもAさんに賠償責任はないという結果になりましたが、警察に事情聴取をされたうえに2度の裁判という面倒なことになりました。

判決は……相手方の訴えは退けられた

しかし警察の事情聴取を受け、2度も裁判をするなど、多大な労力を払う羽目になった(イラスト/macco)
しかし警察の事情聴取を受け、2度も裁判をするなど、多大な労力を払う羽目になった(イラスト/macco)

このケースでは、日ごろから犬の飼い方をめぐって、BさんがAさんを快く思っていなかったことから口論が長引いてしまい、結果Bさんがケガをしてしまったこと、また、トラブルの発端は元はといえばAさんの不注意でノーリードで愛犬が飛び出してしまったことにあります。自宅の外に出る前にリードをきちんとつけ、不用意に他人に近づかせないなど、基本的なマナーは必ず守るようにしてトラブルを未然に防ぎましょう。

参考/『いぬのきもち』2018年6月号「ホントにあった犬の事件簿」
イラスト/macco
構成・文/豊島由美

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