人と同じで、犬の性格もさまざまですよね。犬は性格によってストレスを感じやすい場面が異なるため、おのずとストレスケアの方法も違ってきます。ここでは犬の性格のうち、「繊細」「フレンドリー」「のんびりや」の3タイプのストレスケア方法をご紹介します。
警戒心が強く怖がり……「繊細」タイプの犬は?
ここでご紹介する繊細タイプの犬とは、警戒心が強く、慎重で怖がりな性格のコを指します。ほかの犬や来客に吠えやすいコ、初めての場所に行くと固まるコなどが当てはまります。
このタイプはさまざまなことを苦手に感じがち。些細な刺激にもストレスを受けやすいため、ほかのタイプの犬以上にストレスケアが大切ですよ。
繊細タイプの犬がとくにストレスを感じやすいのは、知らない人や犬に会ったとき、大きな物音がしたとき、環境の変化があったときなどです。
繊細な犬のストレスケアにはおやつを上手に活用しよう!
1・人が苦手ならおやつでプレッシャーを減らそう
人が苦手でも、楽しいふれあいができれば苦手意識を軽減させられます。友人などに大好きなおやつを与えてもらい、「知らない人も怖くないかも」と思わせましょう。犬の目を見ないで、自然に近づいてきたときにあげるのがポイントです。
2・散歩中はほかの犬から目線を外させて
散歩中ほかの犬に吠えてしまうなら、吠えない距離をとりつつ、おやつを与えてやり過ごすのがおすすめ。愛犬の目線を外させることで、ストレスを軽減させましょう。
最初は河川敷や公園などの開けた場所で散歩し、ほかの犬におびえなくなったら刺激が多い場所にトライするのも◎。
3・苦手なものから気をそらそう
愛犬が苦手な物音におびえだしたら、おやつを与えて気を紛らわせましょう。吠えてしまう場合は、さりげなく別の音をたてて気をそらします。音が聞こえにくい別の部屋に連れていくのもいいでしょう。
社交的で好奇心旺盛!「フレンドリー」なタイプの犬は?
フレンドリータイプの犬は、いつも明るく元気。初めて会う人や犬にも積極的に近づいていき、比較的ストレスを感じにくいタイプといえます。
しかし人や犬とのスキンシップ不足や、散歩や遊びが足りないときにはストレスを感じやすいでしょう。
フレンドリーな犬は、興奮させないように遊ばせよう
1・「オスワリ」「マッテ」を覚えさせよう
このタイプの犬は、人を見かけるとすぐに近づこうとしがち。相手や愛犬に嫌な思いをさせないよう、飼い主さんがきちんと導きましょう。
相手の許可をとって「オスワリ」「マッテ」をさせ、落ち着かせてから遊ばせてください。
2・おもちゃ遊びでパワーを発散しよう
散歩や遊びなどで、毎日たっぷり運動するのが望ましいでしょう。忙しくて長時間の散歩が難しい日は、散歩の途中でダッシュする、公園で“引っ張りっこ遊び”をするなど、短時間でもパワーを発散させるといいですよ。
「のんびりや」なタイプの犬は?
のんびりやタイプの犬は、マイペースで温厚、自己主張が少ないタイプです。物音がしてもあまり動じず、ほかの犬に吠えられても騒がないのが特徴です。
のんびりやタイプがストレスを感じやすいのは、飼い主さんやほかの人に触られ続けたとき。あまりにベタベタされるとストレスに感じる子もいます。
また、自己主張が弱く要求が少ないので、飼い主さんが生理的要求に気づいてあげられないことも。水や食事の不足、不快な環境などはもちろんストレスになるので要注意です。
のんびりやの愛犬にはペースにつきあって
1・しつけは地道にコツコツ行おう
このタイプはマイペースなので、しつけに時間がかかりがち。愛犬を責めずにゆっくり行いましょう。できたときはしっかりほめて、楽しい気持ちにさせてくださいね。
2・スキンシップはしつこくしないで
のんびりやの犬でもスキンシップは大切ですが、過干渉だとストレスになるおそれがあります。「落ち着いているときに遊ぶ」「乗り気でなさそうな場合は早めに切り上げる」など、ルールを決めておくといいでしょう。
ストレスケアは、性格に合ったアプローチで行うことが大切。愛犬のタイプを見極めて、それに合った方法でケアしてあげてくださいね。
参考/「いぬのきもち」2020年10月号『5つの「性格タイプ」がわかれば愛犬のストレス解消できます!』(監修:日本動物病院協会認定家庭犬しつけインストラクター ジャパンケネルクラブおよび日本警察犬協会公認訓練士 戸田美由紀先生)
文/松本マユ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。