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犬の寝相を解説! へそ天・丸くなる・腕枕、これって苦しくないの!?
犬がリラックスしている姿勢や苦しそうな姿勢には、どのようなものがあるのでしょうか? 今回は、犬の寝相について気になるアレコレを、いぬのきもち獣医師相談室の先生に聞いてみました!
犬が丸まって眠る心理は?
「犬が丸まって眠るのは、一般的な寝姿であるといわれています。丸まる体勢をとることで、急所である内臓を守ることができます。また、寒いときにも丸まった姿勢で寝ますが、体温を逃さないようにしているのです。
もし寒い場所ではないところで丸まって眠っているのであれば、少し緊張しているかもしれませんね」
犬が横向きやヘソ天で寝るときの心理は?
「犬が横向きや仰向けで寝ているときは、リラックスしている状態だと思いますね。とくに、ヘソ天は急所であるおなかを見せている状態なので、安心しきっていないと見られない姿です。安心感から、周りのことはほぼ気にしていないで寝ているでしょう」
犬が飼い主さんの腕枕で寝る、枕を使って寝る…苦しくないの?
「犬が体を動かすことに不自由がなさそうな状態であれば、犬自身が自分の意志でとっている姿勢で苦しさを感じることはないと思われます。
なお、犬が枕を好むのは、飼い主さんのニオイをより強く感じられて安心できるのかもしれませんね」
犬が白目で寝ていても大丈夫?
「もともと動物のまぶたは、完全に力が抜けた状態になると開いてしまいます。あまり良くない例えではありますが、死んでしまった動物も、目が閉じ切らずに開いたままになります。その点では、白目になっているのは、完全に脱力している証と言えなくもないでしょう」
「ただし、白目になっているということは、眼球が乾燥しやすい状況であるともいえますので、その点については注意が必要です。
とくに短頭犬種(目が大きく出っ張っているので、もともと眼球に負担がかかりやすい)や高齢犬、もともと目の病気の治療をしている犬などは、睡眠後の目の状態にも気を配ってあげるほうが安心です」
犬にとって苦しい可能性のある寝方は?
「健康な犬が自分の意志で自由な姿で寝ているのであれば、苦しいということは起こりにくいと思います。苦しさを感じる可能性があるものとしては、飼い主さんが犬を仰向けに抱っこしたまま寝かせたり、犬の体格に対して小さすぎるようなクレートやケージの中で寝かせるなどの状況でしょう」
「また、病気やケガなどで体がつらい場合には、リラックスした姿勢を取りにくくなることがあるため、いつもと同じ姿勢で寝るとむしろつらさを感じる場合があります。
体調がよくないときに、ちゃんと横にならずにフセの姿勢のままで寝ていたり、オスワリの姿勢のままうたたねをしたりということがあるようなら、その姿勢のままもたれかかれるような毛布やクッションなどを用意するなど、愛犬の負担が少なくなるようなサポートをしてあげるとよいでしょう」
犬が体調が悪いときに見せる寝方
「たとえば、腰などに痛みがある場合には、立ったまま背中を丸めた姿勢(背弯姿勢)をとることがあります。
また、丸まって寝ているときに呼びかけても起きてこない、食欲や元気がない、体が熱い、ぐったりしているなどの様子が見られる場合は、調子が悪い可能性もあります」
「寝相の種類だけで病気を判断するのは、とても難しいことです。犬自身も好きな体勢があるので、『この寝方をしているから病気だ』とは一概に言えないと思いますね。
ただ、呼吸が苦しそうな犬は、肺を膨らませやすいようにうつ伏せの姿勢でいることが多いです。その場合には、呼吸回数も多く、苦しそうな状態であるなどほかの症状も同時に出てくることが多いです」
「愛犬のふだんの寝姿がどのようなものか把握しておくと、いつもとは違う症状に気づきやすいです。また、病気の予防や診断には、定期的な健康診断を受けることをおすすめすます。病気の判断材料としての重要度は高いでしょう」
※写真はアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」にご投稿いただいたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/sorami
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