犬と暮らす
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「犬が猫やほかの小動物と暮らす」ことの注意点を獣医師が解説!
犬とほかの動物が仲良くしている光景を見ると癒されますよね。実際に犬とほかの動物を一緒に飼っている人もいますが、飼育面においてどのような注意が必要なのでしょうか?
この記事では、犬が猫やほかの小動物と暮らすことは安全なのかについて、いぬのきもち獣医師相談室の先生が解説します。
犬とほかの動物が一緒に暮らすことは、危なくない?

ーーSNSなどでも、「犬×猫」「犬×ハムスター」「犬×うさぎ」などの飼い主さんの投稿を見かけることがあります。実際、犬がほかの動物と暮らすことの安全面についていかがでしょうか?
いぬのきもち獣医師相談室の獣医師(以下、獣医師):
「基本的には、犬の性格によってかなり違ってくるでしょう。たとえば…
などがあれば、ほかの動物を受け入れる寛容さを兼ね備えているかもしれません」
ーー犬の性格や社会性などによる部分が大きいのですね。
獣医師
「そういう犬であっても、基本的にはゆっくりと会わせることですね。最初はほかの動物と一緒にせずに対面だけから初めて、少しずつ慣れさせることが大切です。
このときの慣らしの時間は、飼い主さんがいつもそばで観察している必要があります。また、犬は『自分より小さくて動くもの=獲物』と捉える習性があるということを覚えておきましょう」
小動物と一緒に暮らすことで、犬にとって「良いこと」「悪いこと」がある?

ーー小動物と一緒に暮らすことで、犬にとってどのような「良いこと」「悪いこと」があるでしょうか?
獣医師:
「犬にとっては、新しい動物を知ることで社会性、順応性が高まるでしょう。環境の変化も受け入れ易くなるかもしれません。
一方の悪い面では、たとえ仲が良くても喧嘩することもあるのが、飼い主さんの不安要素でもあるでしょう。そのとき、犬の力の加減がわからず、思わぬ事故が起きてしまう危険もあります。相手が小さければ小さいほど、命にかかわることも多いと考えられます」
犬のいる家庭に小動物を迎えるときに気をつけたいこと

ーー犬を飼っている家庭に小さい動物を迎えるとき、どんなことに配慮すればよいでしょうか?
獣医師:
「犬が先にいてあとからほかの動物がくる場合は、家族の注目が新しいコばかりにいかないように気をつけましょう。犬は自分に対する飼い主さんの興味が薄れたと感じると、わざと困らせるような行動をしたり、新しいコを受け入れることを拒むような行動をするかもしれません。
飼い主さんは、新しい小動物が来たらより先住犬に愛情を注いであげてください。それによって、『新入りが来たことでいいことが起こっている』と思わせれば、うまくいく確率が上がります」
ーーもともと小動物がいる家に、あとから犬を迎える場合はどうでしょうか?
獣医師:
「もともとほかの動物がいてあとから犬を飼うほうが、犬としても受け入れやすいようです。少しずつ会わせるなどして、時間をかけて慣らしていきましょう」
ーー小動物といっても、どんな動物であれば相性がいいなど、傾向はあるのでしょうか?
獣医師:
「小動物の種類は具体的にどの動物がいいかというのは限定できませんが、犬×猫、犬×鳥、犬×ウサギは、組み合わせ的には多いと思います」

ーーどんな動物でも、安全に仲良く一緒に暮らしてくれるといいですよね。
獣医師:
「私が実際に診ている飼い主さんだと、犬と猫を一緒に飼っている方が多いですね。飼い主さんによれば、犬と猫が一緒に寝ているところがたまらなく可愛いとのことです。
困っていることは、お互いのフードを共有してしまうことだそうです。犬と猫は必要な栄養成分が異なるため、フードを共有することはできません。フードの形状や色、においも似ているため、わからなくなってしまうようです。
また、ほかのコの食べているものが、自分のより美味しそうに見えているのかもしれませんね」
ーーなるほど…ゴハンの面は、飼い主さんがよく管理してあげることが必要ですね。

犬のいる家庭で新しくほかの動物を迎える際は、愛犬の性格などをよく考慮してから検討してみてください。
また、犬は自分より小さくて動いているものを獲物だと認識する習性があることを理解して、飼い主さんがそばでよく見てあげるようにしてくださいね!
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
※一部の写真は「いぬ・ねこのきもちアプリ」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/sorami
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