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冬の大敵「乾燥」で起こる犬の病気・トラブル5選

日に日に気温が下がるこの季節、愛犬の冬支度は万全ですか? 犬は高温多湿が苦手な動物で冬は得意なイメージがあるかもしれませんが、冬の乾燥が原因でトラブルを起こすことがあります。

この時期とくに注意すべき、乾燥にまつわる病気・トラブルについて知っておきましょう。

肉球の角化亢進

写真提供/斉藤動物病院
冬は、犬の肉球にうるおいがなくなって表面が荒れがちに。

悪化すると、表面がひび割れて出血することもあります。
また散歩中に、少しの刺激ですり傷や切り傷を負いやすくなるというデメリットも。

そんな「足裏のひび割れ」予防には、肉球クリームを活用しましょう。

肉球クリームを塗ると気になって舐めてしまう犬も多いかと思いますが、そういった場合はゴハン前や散歩の前、おもちゃ遊びの前など、愛犬が好きなことをする直前に塗るのがおすすめ。

好きなことをするうちに、クリームを塗られたこと自体、忘れてくれるはずです。

皮膚の乾燥

私たちも冬になると皮膚がかゆくなって、ついついかいてしまうことがあると思いますが、そういった傾向があるのは犬も同様です。
皮膚トラブルというと「夏に蒸れて……」というケースを思い浮かべがちですが、冬の乾燥も「犬の皮膚」にとっては天敵なのです。

状態が悪いと、フケが出て、それが気になり足で激しくかいたり、患部をなめる犬もいます。

気付かずに悪化させないためにも、日常的に毛をかき分けて皮膚を確認し、フケが出ているなら受診をするようにしましょう。

また、部屋の暖房をつけっぱなしにしていることが原因で、部屋が乾燥しているようなら、加湿器を常用するのもおすすめ。カサカサ肌になりがちな季節ですが、なるべくうるおいをのがさないように適切なスキンケアを。

ドライアイ

写真提供/ノヤ動物病院
冬は好んでヒーターの前などで過ごす犬が少なくありません。ただそれが一因となって目の表面のうるおいがどんどん減り、ドライアイになってしまうことが。重度になると痛みが出る、失明などの危険もあります。

目ヤニが出る、目をショボショボさせている、目が充血しているといった症状が見られたら、一度動物病院で相談してみましょう。

気管虚脱

イラスト/大塚砂織
気管がつぶれて呼吸がしづらい気管虚脱(きかんきょだつ)の犬は、のどの粘膜が乾燥することによって、冷たい空気を吸ったときなど、少しの刺激でもセキが出やすくなります。セキが増えれば、患部の負担も大きくなって病気も悪化しがちに。最悪の場合、呼吸困難になることも。

ガァガァと音を立てながら呼吸していたらSOSのサインだと考え、即かかりつけの動物病院へ行きましょう。

ポメラニアン、チワワ、柴、トイ・プードルなどの犬がなりやすい傾向があります。

僧帽弁閉鎖不全症

僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)とは、心臓の弁が機能しなくなり血液が逆流する病気のことです。乾燥によって、のどの粘膜のうるおいが減ると、この病気の一症状であるセキがさらに出やすくなります。セキを繰り返すことで心臓への負荷がより大きくなり、病気が悪化しがちに。

悪化させないためにも、加湿器などの対策が必要です。

様子を観察し、異常を感じたらすぐに病院へ

イラスト/大塚砂織
いかがでしたか? 冬は犬にとって過ごしやすい時期で、比較的病気が少ない季節ではありますが、病気がゼロになるわけではありません。上記で紹介したようなトラブルに気をつけつつ、もし愛犬に異常が見られたら、すぐに動物病院へ行きましょう。


参考/いぬのきもち2019年12月号「冬はこんな病気・ケガに気をつけて」(監修:フジタ動物病院 藤田桂一先生、酒巻江里先生)
イラスト/大塚砂織
文/ichi
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