犬と暮らす
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一時寝たきりになるも、懸命なリハビリで奇跡を起こした愛犬の話
今回紹介するのは、7才のときに脊髄梗塞を発症して倒れてしまったシュートくんと、シュートくんの飼い主であるSさん。
Sさんご家族による献身的なケアにより、寝たきりから奇跡の復活を遂げたシュートくんの様子を紹介します。
愛犬の足を守るために、家族総出でケア
獣医師からは足を動かさないと血流が滞って足が壊死するかもしれないと告げられ、その日から家族総出でシュートくんのケアが始まります。
体を抱えて立つ姿勢をとらせたり、足をマッサージしたり、おなかを押してオシッコを促したり……。
そんな家族のがんばりが通じたのか、発症から約2週間が経過したある日、シュートくんは前足だけでずるずると前進できるようになります。
さらにその後、麻痺した後ろ足で自分の体をかけるように!
「元気な犬にしてみればなんてことのない行為ですが、本当にうれしかった!」とSさん。
懸命のケアが実を結び……
不安定ながらも自分で立って歩けるまでになりました。
「このとき、立った勢いで走るかのように前進することが多かったのですが、それではリハビリにならないそう。
そのため、1歩1歩足を踏み出すよう、根気強くリハビリを続けました」
マッサージを通じて“思い”も伝える
しかし元どおりになったわけではなく、後ろ足の先の感覚は完全には戻りませんでした。
そのため今もなお、手厚いケアが欠かせません。
そのひとつがマッサージです。
とくにシュートくんは不安定な歩き方のため、体じゅうの筋肉がこわばりがち。
それをほぐして血流を促すため、一日数回マッサージを行います。
「朝するときは、今日は何をしようか、一日がんばろうね。
寝る前なら、今日もたくさん歩いたね、ずっと元気でいようね、などとたくさん話しかけながらマッサージしています」
長くリハビリを続けるコツとは?
さらにSさんは続けます。
「再び歩けるようになった以降は、いぬ友達といっしょに自然の中に出かけてリフレッシュすることも。
長くリハビリを続けていくためには、そういった楽しみや刺激も、人、犬ともに大切なのかもしれません」
次回は、発症から7年が経過し、加齢による影響も出てきたシュートくんの現在の様子を紹介します。
※各情報は2020年11月6日現在の情報です。
出典/「いぬのきもち」2021年1月号『困難と闘う!……その先のしあわせへ あのときの犬は、今……編』
写真/尾﨑たまき
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