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ある朝突然、病魔に襲われた愛犬 3本の足が麻痺して……

ここでは、過去に本誌でご紹介した難病や障がいをもった愛犬とその飼い主さんの暮らしぶりを、追跡レポートします。
今回紹介するのは、7才のときに脊髄梗塞を発症したシュートくんと、シュートくんの飼い主であるSさん。
ある朝、突然病気になって倒れてしまったシュートくんの様子を紹介します。

ひとたび歩くと、その後遺症に気づく

笑顔がかわいいシュートくん(オス・15才/シェットランド・シープドッグ)。7才のときに脊髄梗塞という病気を発症し、左前足以外の3本の足が麻痺して、一時は寝たきりになってしまいました。
15才になったシュートくんは、かわいい笑顔やツヤツヤの毛並みからすると、一見とても大病を患ったシニア犬には見えません。
ただ、一歩あるくとその異変に気づきます。
後ろ足、とくに右後ろ足は足裏で床をしっかり踏みこめず、後ろ足の先を外側に払うかのように動かして、引きずりながら歩くのです。

ある朝、何の前触れもなく突然発症

立てるようになった今でも、歩くときは後ろ足を引きずるような印象で、滑りやすいところでは立っていることができません。
シュートくんを襲った病気は、「脊髄(せきずい)梗塞(こうそく)」という脊髄やその周辺の血管が詰まり、半身が麻痺する病気です。
何の前触れもなく起こる病気で、シュートくんの発症も青天の霹靂だったといいます。

「ふだんどおりに朝の散歩に行って帰ってきたあと、突然、右後ろ足と右前足が引きつりだしたんです。
そしてその場に倒れてしまい……」
と、お話を伺った飼い主のSさんは当時を振り返ります。

なんとかゴハンは食べてくれた!

右は、同居犬のダンクくん(オス・9才)。2頭はとっても仲よしで、いい意味で本当の兄弟のようです。
早朝だったこともあり、かかりつけの動物病院はまだ開いておらず、Sさんは頭の中が真っ白になったそう。
それでもとにかく動物病院へ連れて行かねばとあわてているなか、ふと、まだ朝ゴハンを与えていなかったことに気づき、差し出してみると……。

「倒れているものの意識はしっかりしていて、パクパクと食べたんです。
そのとき漠然と、あぁ、きっとシュートは大丈夫だ、そう思いました」

しかし、自力で立てずオシッコもできない状態に

最近は寝る時間が増えたというシュートくん。「やさしい寝顔を見ると、この生活に安心してくれているんだなぁと感じます」と飼い主のSさん。
シュートくんは早朝のうちに24時間対応の動物病院を受診。
その後かかりつけ医を経て、高度医療を受けられる動物病院にてMRI検査を実施。
結果この「脊髄梗塞」と診断されまた。

脊髄梗塞は発症後、多くの場合手術などは行わず、リハビリやマッサージで自然に血流が補強されることを促して治療します。

シュートくんはこの時点で、右半身と左後ろ足も麻痺してしまい、オシッコも自分で出せない寝たきりの状態になっていました。


次回は、ご家族の懸命なリハビリやマッサージによって、自力で立って歩けるようになるまでを紹介します。


※各情報は2020年11月6日現在の情報です。

出典/「いぬのきもち」2021年1月号『困難と闘う!……その先のしあわせへ あのときの犬は、今……編』
写真/尾﨑たまき
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