毛布・フードボウル・スリッパ・床など、犬は実にさまざまなモノをなめますが、それにはきちんと理由があることを知っていますか?
今回は、犬がモノをなめる理由について解説します。犬がモノをなめるときの対処法についてもご紹介するので、参考にしてみてくださいね。
犬が「毛布・タオル」をなめる理由とは
犬が毛布やタオルなどをなめたり吸ったりするときは、眠くて安心したい気分になっているのでしょう。これは、母犬のやわらかい被毛に触れ、おっぱいを吸いながら眠っていた子犬のころの記憶が、“やわらかい感触のものをなめると安心する”という行動につながり、習慣になっていることも。
犬が毛布やタオルをなめるときの対処法
なめているうちに眠ってしまうなら問題ありません。しかし、眠くないのにずっとなめている場合は、不安や退屈などのストレスが原因かもしれないので、一度獣医師に相談してみるといいでしょう。
犬が「フードボウル」をなめる理由とは
犬がフードボウルをなめるのは、残ったフードをきれいになめとっている、あるいは、フードボウルについたニオイが気になっているためでしょう。また、“なめていたらゴハンがもらえた”という経験をした犬なら、それをきっかけに「おなかがすいたらフードボウルをなめればいい」と学習した可能性もあります。
犬がフードボウルをなめるときの対処法
ゴハンの時間以外は、フードボウルを片付けるようにしましょう。愛犬が食後にフードボウルをきれいになめて満足するようであれば、なめ終わってから片付けるという対応でもOKです。
犬が「スリッパ・靴下」をなめる理由とは
犬は本能的に気になるニオイがあるとなめてしまう動物。飼い主さんのスリッパや靴下などをなめるときは、そこについた飼い主さんのニオイが気になっているのでしょう。ほかにも、スリッパや靴下を“おもちゃ”だと思って、遊び気分でなめたりくわえたりすることもあります。
犬がスリッパや靴下をなめるときの対処法
スリッパや靴下などの犬になめられたくないものは、愛犬の届かない場所に片付けることを徹底してください。片付けられないものであれば、愛犬がなめる前におやつなどで気をそらすといいでしょう。
なお、「なめないで!」と声をかけたり、ムキになって取り返そうとしたりすると、犬は飼い主さんが遊んでくれていると勘違いして、さらになめるようになることがあるので要注意です。
犬が「床・カーペット」をなめる理由とは
床やカーペットをなめるときは、そこについたニオイが気になっているのかもしれません。しかし、何もないところをずっとなめるときは、不安や退屈などのストレスを紛らわしている可能性も。そのほか、胃腸炎で気分が悪かったり、まれですが、てんかん発作の症状で床やカーペットをなめたりすることもあります。
犬が床やカーペットをなめるときの対処法
まずは、愛犬にストレスがたまっていないか、よく観察してみましょう。忙しくてあまり散歩に行けていない、一緒に遊ぶ時間が取れていないなどの場合は、愛犬が欲求不満や退屈にならないよう、なめる行動が見られやすい時間帯の前に、一緒に遊ぶ時間などをつくることがポイントです。
犬がなめると危険なものなどは片付けよう!
このように、犬がモノをなめる理由やきっかけはさまざまなので、それぞれにあった対処法をとることが大切です。
ちなみに、犬は“なめていたら飼い主さんが「どうしたの?」などと反応してくれた”という経験をするとそこから学習し、飼い主さんの関心を引くために、ますますモノをなめるようになることがあるので注意が必要です。
家の中には、人の食べこぼしや掃除用洗剤など、犬がなめると危険なモノもありますから、片付けを徹底するなどして、安全な環境を整えてあげましょう!
参考/「いぬのきもち」2021年1月号『モノ・人・自分をなめるワケが知りたーい! 犬はどんな理由でペロペロするの?』(監修:獣医師 獣医行動診療科認定医 荒田明香先生)
文/ハセベサチコ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。