犬と暮らす
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甘えん坊の愛犬を困ったチャンにさせないための2つの掟
かわいい顔やしぐさで甘えられると、つい応じてしまい……
そう答える飼い主さんは多いのではないでしょうか?
甘えん坊な犬は、飼い主さんのことが大好きで、いつでも飼い主さんのことを気にかけています。
そして、どうやって甘えれば飼い主さんが相手をしてくれるか、飼い主さんが自分の要求をのんでくれるか、よくわかっています。
飼い主さんも甘えられればうれしいもので、ついつい「かわいい!」「しかたないなぁ♡」と要求をそのままのんでいたりすることでしょう。
でも、ちょっと待って!
毎回、愛犬の要求につきあっていると、愛犬は「何でも自分の思うどおりになる」と勘違い。
徐々に要求がエスカレートしていき、自分の思いを伝えるために激しく吠えたり、ときに噛んだりするようになることもあるんです。
かわいい“甘えん坊さん”が転じて、吠えたり噛んだりする“困ったちゃん”になってしまったら悲しいですよね。
そこで今回は、甘えん坊な愛犬を、ワガママで制御の効かない犬にしないための“2つの掟”をご紹介します。
掟その1「愛犬からの要求はあえて無視!」
相手をしてあげたい気持ちはわかりますが、ここですぐに応えてしまうと、もうそれは愛犬のペース。
あとは要求グセがエスカレートしていく一方です。
そこで大切なのが、愛犬からの要求をいったん「無視」をすること。
おねだりに応じないよう、鉄の心で愛犬に対応するのです。
具体的には、愛犬から要求してきたら、「見ない」、「触れない」、「声をかけない」を徹底して。
その場での無視が難しければ、愛犬とは別の部屋に移動して無視を続けましょう。
静かになってからかまうことで、イイコに!
抱っこしてあげたり、遊んであげたりするなど、愛犬の欲求を思いっきり満たしてあげましょう。
愛犬に要求されるたび、辛抱強く「無視→静かになったらかまう」ことを繰り返すことで、愛犬は「静かに待てば、かまってもらえる」「落ち着けば遊んでもらえる」「吠えずにいれば戻ってきてくれる」「オスワリして待てばおやつがもらえる」と覚え、イイコに育つのです。
掟その2「愛犬だけで過ごす“ひとり時間”を設ける!」
なかには、飼い主さんといっしょにいたいあまり、トイレやお風呂にまでついてきてしまう犬も。
飼い主さんは、自分を気にかけてくれるそんな愛犬の行動に、「甘えん坊だから仕方ないか」とつい容認しがち。
しかし、四六時中いっしょにいる状況が当たり前になってしまうと、“甘えん坊”が“困ったちゃん”に変貌してしまう恐れがあります。
飼い主さんの姿が一瞬でも見えないだけで狂ったように吠えたり、家具や壁など物を破壊する行動に出てしまったりすることがあるのです。
そこで実践してもらいたいのが、毎日、あえて愛犬だけで待たせる時間を作ること。
飼い主さんが不在となる日だけでなく、飼い主さんが終日在宅している日でも、
1日に数時間は飼い主さんがいるのとは別の空間で、愛犬だけで待たせる時間を作るのです。
こうすれば、飼い主さんに依存しすぎることを防げて、問題行動の予防につながります。
ひとりで待てれば、心の自立につながります!
それゆえ、日々ストレスがたまりがちです。
しかし、前述の方法で離れる時間をつくるようにすれば、自然と心が自立して、多少のことで不安やストレスを感じにくくなります。
災害時や動物病院に入院するときなど、致し方なく飼い主さんと離れなければいけない場面でも、ガマンできる犬に育ちます。
愛犬が甘えるしぐさは、見ていてとってもかわいいものですが、要求グセや依存心がエスカレートしないよう注意が必要です。
愛犬をイイコに育てるには、いつも「かわいい♡かわいい♡」だけでなく、少し引いて接するなど、メリハリをつけた対応が大切、と覚えておくといいかもしれませんね。
参考/「いぬのきもち」2016年12月号『性格別TOP5別 イイコになる育て方』(監修:日本動物病院協会認定家庭犬しつけインストラクター 戸田美由紀先生)
写真/佐藤正之
文/h.taco
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