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よく聞くけれど意外に知らない⁉ 椎間板ヘルニアの治療や予防策を解説

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椎間板ヘルニアについて、「腰が痛くなる病気」「ミニチュア・ダックスフンドがかかりやすい」など、なんとなく知っている人は多いと思いますが、どんな病気かしっかり理解している人は意外と少ないのではないでしょうか。
今回は、獣医師の高瀬雄行先生にお話を伺いました。犬の椎間板ヘルニアについて、病気の解説から治療法、予防法など基本的な情報をくわしくご紹介します。

椎間板ヘルニアっていったいどんな病気なの?

頸部椎間板ヘルニアのMRI画像。複数の椎間板が突出し、神経を圧迫している
犬の背骨は7個の頸椎(けいつい)、13個の胸椎(きょうつい)、7個の腰椎(ようつい)、3個の仙椎(せんつい)の骨から成り立っています。これらの骨の間で、いわば“クッション”の役割を果たしているのが椎間板。その椎間板が正常な位置からずれて、脊髄を圧迫している状態を「椎間板ヘルニア」と呼びます。
椎間板ヘルニアになると、痛みやふらつきが出たり、排尿ができなくなる、麻痺が出るなどのさまざまな症状があらわれます。椎間板ヘルニアは出ている症状によって、1~5のグレードに分類して診断されることが多いです。

椎間板ヘルニアはどう治療するの?

病状や年齢なども考慮して治療法を決めます
治療は、脊髄を正常に近い状態にする外科手術か、手術を行わずに投薬などで痛みなどを緩和する内科治療の2つがあります。

外科手術では、回復が早く運動制限が短期間で済むなどメリットがありますが、全身麻酔をする必要があったり、手術費用が高額なことも。

一方、内科治療の場合は、入院せずに自宅でお世話ができますが、重度の場合は回復率が低い、生涯運動制限があるなどのデメリットが。

このように、外科手術と内科治療にはそれぞれメリットとデメリットがあるため、獣医師と相談して治療内容を決めていきます。

椎間板ヘルニアを予防ために、これを気をつけよう!

椎間板ヘルニアを予防するには、首や腰に負担をかけないことが一番です
慢性的に首や腰に負担がかかり続けると、椎間板ヘルニアを発症しやすくなります。生活環境を見直し、改善することが予防につながります。とくに下記を意識して生活すると予防につながりますので、覚えておきましょう!

□適正体重をキープして、足腰への負荷をかけすぎないようにする

□腰への負担を避けるため、 ジャンプを控える

□正しい抱っこをして、背骨に余計な圧や負担をかけない

□滑りにくい床にして、 滑ることで起こるケガを防ぐ

□高所からの飛び降りを避けて、足腰への負担を軽減する

□ローソファやスロープなどを置いて飛び乗り、飛び降りを防ぐ
いかがでしたか? 椎間板ヘルニアは加齢に伴い発症することも多いです。首や腰に負担をかけないようにしっかりと対策して、愛犬の健康を守ってあげてくださいね。


参考/いぬのきもち2020年11月号「犬のヘルニアってどんな病気?」(監修:エルムス動物医療センター・センター長 高瀬雄行先生)
イラスト/上垣厚子
文/melanie
症例写真/エルムス動物医療センター
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