縁あって「家族」になった愛犬、幸せな気持ちで満たしてあげたいと思う飼い主さんも多いでしょう。しかし、そんな愛犬への思いが強くなりすぎて、空回りしてしまうことも……。
今回は、犬を幸せにするために知っておきたい、犬と人の幸せの違いや、犬が幸せを感じるときに見せるサインについてご紹介します。
犬の性質や習性を正しく理解しよう
人と犬は違う生き物なので、「人」の基準で犬のお世話をしてしまうと、かえって犬を不幸にしてしまうことがあります。犬が満足を感じるのは、以下のような環境が与えられたとき。実はとてもシンプルなのです。
犬にとっての「満足」とは
- 安心して眠れる環境がある
- 栄養バランスの整った食事と十分な水が与えられている
- 安全な場所で健康に過ごせている
- 社会的な刺激があり、退屈しない
- 信頼できる飼い主さんがいる
- 飼い主さんの愛情を常に感じられる など
ただし、これらをバランスよく与えるのは、意外と難しいことも。最近では、愛犬を愛するあまり過保護になりすぎてしまい、犬が求めるものとは、かけ離れた環境を与えてしまう場合もあるようです。
理想は、犬が人の社会で暮らすために必要なマナーやルールを教えつつも、犬が本来もっている性質や習性を尊重できる関係を築くこと。愛犬を幸せにするためには、犬の「常識」に耳を傾けることが必要といえるでしょう。
犬が幸せを感じているときに見せるサイン
犬は幸せを感じると、以下のようなしぐさを見せることがあります。
幸せな気持ちのときに見せるしぐさ
このようなリラックスした状態は、安全な環境で「何も心配はない」と安心している証拠。犬は飼い主さんを信頼し、いつも穏やかに過ごせているのでしょう。
「幸せな犬」と「不幸せな犬」とは?
一方で、飼い主さんが手を出すと体をすくめたり、飼い主さんに名前を呼ばれるとビクッとしたりする犬は、ふだんから頻繁に叱られたり、叩かれたりするなど、嫌なことをされているのだろうと推測されます。犬はこのようなしぐさや行動から「幸せではないのだろうな」と感じます。
犬の「本当の幸せ」を知って、日々のお世話に役立てよう
犬が何より求めているのは、飼い主さんが愛情深く自分を気にかけてくれて、恐怖や不安を取り除いてくれること――。
犬の「本当の幸せ」を知って、お世話に役立ててみてくださいね。
参考/「いぬのきもち」2015年11月号『その気持ち、しっかり愛犬に届けるために――あらためて考えてみよう どう違う? 犬の幸せ 人の幸せ』(監修:獣医師 ぬのかわ犬猫病院・中田分院副院長 阪井陽子先生)
文/ハセベサチコ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。