雨や曇天が多く、ジメジメとした気候が続く季節になりました。全身を被毛でおおわれた犬は、体が蒸れてにおったり、皮膚病を引き起こしたりすることがあるので注意が必要です。今回は、愛犬と上手に梅雨の時期を乗り切るために知っておきたい、生活環境を整えるコツをご紹介します。
(1)部屋の温度・湿度を整える
愛犬が過ごす部屋は、エアコンを使って温度と湿度を管理しましょう。その際、室温は23~26℃、湿度は50~60%を目安にしてください。
肌寒い日なら除湿機能で温度設定するのもいい方法です。設定温度や湿度はあくまで目安なので、愛犬の体調に合わせて調節しましょう。
空気の入れ替えも忘れずに
この時季は室内の空気がよどむと、湿気やニオイがこもりやすくなります。晴れ間には窓を開けて換気を行い、湿気やニオイを排気することを心がけましょう。また、24時間換気システムがオンになっているか、給気口が開いているかをチェックするのもポイントです。
(2)飲み水は1日2回以上取り替える
梅雨は飲み水が傷みやすいため、1日2回以上は取り替えてあげましょう。とくにミネラルウォーターなど、水道水以外の水を与えている場合は、傷みやすいことがあるので、こまめに交換するようにしてください。
ちなみに、食後や散歩後に犬が水を飲むと、食べカスやヨダレなどでボウル内の水が汚れやすいので、このタイミングでも水を替えるのがおすすめです。
水飲みボウルを洗うのも大切
水飲み用のボウルは1日1回は洗い、しっかりと雑菌を落とすことも大切です。吊り下げ式の給水ボトルは、パーツを取りはずして洗い、清潔を保ちましょう。
(3)フードは高温多湿・直射日光を避けて保存する
フードは空気に触れると酸化しやすく、さらに梅雨どきは保存方法が悪いとカビが発生することがあります。そのため、開封後は極力空気に触れないよう、1週間分のフードをファスナーつきの食品保存袋に取り分け、保管するようにしてください。
また、フードを多湿になりやすいシンクの下や、温度変化の大きい電子レンジや炊飯器などの家電の近くに置くのはNG。物が多く詰めこまれた戸棚も湿気がこもりがちなので、避けたほうが無難でしょう。
なお、ウエットフードは開封したら必ず冷蔵保管し、その日のうちに食べきるようにしてください。
フードを与えるときも注意が必要
フードが傷みやすい時季なので、食べ残しを放置するのはやめましょう。与えてから10分経っても食べずにフードが残っていたら、ボウルを下げてフードは廃棄してください。また、ボウルは毎食後必ず洗って、清潔を保つことも重要です。
(4)トイレは1日1回拭き掃除をしてニオイ対策を
犬のトイレは汚れが残っているとにおいやすいので、ペット用の掃除シート(除菌タイプ)を使い、1日1回は拭き掃除をしましょう。足を上げて排泄する犬なら、トイレトレーのまわりも拭くようにしてください。
なお、週に1回トイレトレーを丸洗いすると、よりにおいにくくなるでしょう。
犬用グッズのお手入れも忘れずに
マットやおもちゃなどについたヨダレや汚れは、拭くか洗うかして落とし、天日干ししてください。できればこの時季は、丸洗いできる犬用グッズを使うのがベストですが、洗えないものの場合でも、週に1回は天日干しして日光消毒するようにしましょう。
生活環境を工夫すれば、愛犬も飼い主さんも快適に梅雨を過ごせるはず。愛犬の健康のためにも、ぜひ参考にしてみてくださいね。
参考/「いぬのきもち」2019年6月号『ジメジメ、ニオイ、カビに負けず、雨の日も快適な暮らしをしよう♪ 愛犬のための梅雨じたく』(監修:獣医師 英国APDT認定ペットドッグトレーナー 藤本聖香先生、一級建築士 トリマー 二村陽子先生)
文/ハセベサチコ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。