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こわ~い犬の慢性腎臓病の話「沈黙の臓器だから気づきにくい⁉」「○○の犬は高リスク⁉」

犬の「慢性腎臓病」という病気をご存じですか? 数カ月から数年にかけて徐々に腎臓の機能が壊れ、働きが低下していく、完治することが難しい病気です。

今回は、犬の飼い主さんにぜひ知ってほしい慢性腎臓病について、気をつけたい犬や早期発見のポイントについてご紹介します!

気づいたときには進行している⁉ 慢性腎臓病とは?

イラスト/フジマツミキ
慢性腎臓病とは、「腎臓の機能低下が3カ月以上続いている状態」のことを言います。
腎臓の低下を起こす原因はさまざまで、糸球体腎炎や腎盂腎炎などの腎疾患、腎結石や膀胱結石などの泌尿器系の病気、ホルモン関係の病気など、多くの病気が慢性腎臓病の原因として知られています。
じつは腎臓は、機能が大幅に低下するまで症状が出てこない「沈黙の臓器」と呼ばれています。
気づいたときには腎臓の70%以上の機能が失われていることも珍しくないのです。
慢性腎臓病は完治することはありませんが、早期に治療を始めれば、余命が延びる可能性もあるため、いかに「早く気づけるか」が重要です。

慢性腎臓病に注意したい犬って?

慢性腎臓病はどの犬にも発症するおそれがある病気です。とくに日ごろから水をあまり飲まない犬や、腎結石や膀胱結石を繰り返している犬は腎機能が衰えやすくなるため注意が必要です。また、5才以上の犬は、高血圧や心疾患、泌尿器系の疾患など、腎臓に負担をかける病気にかかりやすくなりリスクが増! クッシング症候群などのホルモン関連の疾患を持つ犬も気をつけたほうが良いでしょう。

早期発見のカギとなる2つのポイントとは?

イラスト/フジマツミキ
慢性腎臓病になるべく早く気づくためには、下記2つのポイントをおさえることが肝心! 異変に気づけるよう、しっかりと覚えておきましょう。

ポイント1)尿検査で気づく

慢性腎臓病の原因のうち、50~70%を占める糸球体腎炎は、腎臓にある血液をろ過する働きを持つ糸球体に炎症が起きる病気です。もし糸球体腎炎が原因で慢性腎臓病が起こっているなら、たんぱく尿が出るため、尿検査で初期に気づけることがあります。

ポイント2)症状で気づく

慢性腎臓病になると、尿を濃縮して水分を再吸収する機能が低下し、色の薄いオシッコがたくさん出ます。そのため、体の水分が不足してのどが渇き、水をたくさんのむ症状が出ることが。
ただし、こういった症状が出ている場合、すでに腎臓は70%以上の機能を失っていることも。症状が出たら、なるべく早めにかかりつけ医に相談しましょう。
いかがでしたか? 慢性腎臓病はとにかく早めに気づくことが大切です。定期的な健康診断は怠らず、しっかりと行うようにしましょう。



参考/いぬのきもち2021年4月号「犬の現代病ファイル Vol.23 慢性腎臓病」(監修:日本獣医生命科学大学獣医内科学研究室第二・講師、獣医師、獣医学博士 宮川優一先生)
イラスト/フジマツミキ
文/melanie
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