梅雨どきは犬の皮膚トラブルが多い季節なので、お手入れもに慎重にしているという飼い主さんも多いのではないでしょうか。でも、よかれと思って行っている習慣が、思わぬ病気やトラブルを招いてしまう可能性もあります。
そこで今回は、実は皮膚や被毛にとってよくない「お手入れのNG習慣」を5つご紹介します。
NGその1「足を洗ったあと十分に乾かさない」
外出や散歩のあと、毎回犬の足を洗うことが習慣となっている場合、指の間の毛もしっかり乾かさないと、蒸れて皮膚炎を起こしやすくなってしまいます。水分量の多いウエットシートや、水気をよく絞っていないタオルで拭いた場合も同様です。
このようなときは、ドライヤーで指の間も確実に乾かしてください。ドライヤーが手間だという場合は、洗わずにペット用ウエットシートで足裏を押さえ拭きする程度にしてもいいでしょう。
NGその2「日々のハードなブラッシング」
皮膚トラブルを回避するために、ブラッシングはできれば毎日おこないたいお世話です。しかし、力加減を間違えたり、抜け毛取り専用ブラシで毎日とかしたりすると、かえって犬の毛や皮膚を傷つけてしまう原因に。それによって、犬がブラッシング嫌いになるリスクもあります。
スリッカーブラシを使う場合は、ブラッシングの前にブラシを自分の腕に当て、力加減を確認してからおこなうようにしましょう。
NGその3「ドライヤーの温風だけを使う」
犬をシャンプーしたあと、乾きやすいからとドライヤーの温風だけを使ってドライしていませんか?実はこれもNG。熱で皮膚の血行がよくなりすぎて、かゆみを招く可能性があります。アトピー性皮膚炎の犬は特に注意が必要です。
途中や仕上げの際に冷風へと切りかえてクールダウンをさせましょう。
NGその4「泡立てずにシャンプーをする」
シャンプー液を泡立てず犬の体に直接かけると、皮膚や毛の根元の汚れが落ちず不衛生なままになってしまいます。また、シャンプー液が原因で皮膚に薬疹(やくしん)を起こす場合もあります。
シャンプー液はお湯でといて、洗顔ネットなどでしっかり泡立てましょう。泡で汚れを包んで洗うのがシャンプーの基本です。
NGその5「綿棒で耳そうじをする」
犬の耳のお手入れで綿棒を使用する習慣は改めたほうがいいでしょう。知らず知らず綿棒を持つ手に力が入って、皮膚を傷つけてしまうことがあります。また、犬が急に動いたはずみで皮膚をえぐってしまう可能性も。
その場合、皮膚炎や外耳炎を引き起こす危険性があるため、綿棒ではなくコットンでお手入れをおこなうとよいでしょう。
せっかくのお手入れが悪影響にならないよう、NG習慣ははやめに見直しておきたいものです。犬が元気に過ごすために、ぜひ参考にしてみてくださいね。
参考/「いぬのきもち」2020年4月号『あなたや愛犬が、なにげな~くしちゃっているいつものクセや習慣は大丈夫? 愛犬の病気・ケガを招くNG習慣ランキング』(監修:聖母坂どうぶつ病院副院長 田草川佳実先生)
文/えむら若奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。