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完治はする?予防はできる?シニア犬になったらかかりやすい「クッシング症候群」

7才以降のシニア犬が発症しやすい、「クッシング症候群」。

コルチゾールというホルモンが腎臓のそばにある副腎から過剰に分泌されることで、多飲多尿や皮膚のトラブルが起こる病気です。
じつはクッシング症候群が発症する原因には2つのタイプあり、治療法が異なります。完治するのか、予防法はあるのかについてもくわしくご紹介します。

「脳」か「副腎」の異常で発症、治療法も変わる

イラスト/フジマツミキ
クッシング症候群は、コルチゾールを分泌する指令を出す脳の下垂体の異常か、実際にコルチゾールを分泌する副腎の腫瘍おもな原因です。それぞれのタイプについて解説します。

タイプ1)脳の下垂体が原因で発症

犬のクッシング症候群のうち、90%以上は脳の下垂体の異常が原因です。

下垂体は、副腎に対して「コルチゾールを分泌して!」と指令を出す役割を持っていますが、その下垂体に腫瘍ができるなどが原因で、通常の働きが出来なくなることが。
副腎に異常な指令を慢性的に出してしまうことで、コルチゾールが大量に分泌され続けた結果、クッシング症候群になります。
このタイプの場合、副腎から分泌されるコルチゾールを抑える薬を服用し、ホルモン量をコントロールするのが一般的。
定期的に通院し、薬の量を調整しながら生涯服用を続けます。

タイプ2)副腎そのものが原因で発症

副腎そのものに腫瘍ができると、慢性的に多量のコルチゾールが分泌され続けて、クッシング症候群になります。

治療としては、まず副腎にできた腫瘍の摘出を考えます。うまく摘出できれば完治の可能性があるからです。
しかし、副腎が数ミリメートル程度の小さな臓器であることや、近くの血管に癒着しているなどの理由から、手術ができないことも。また腫瘍が悪性で、転移している場合も手術が難しいことがあります。
その場合は、薬を服用して、ホルモン量をコントロールします。

クッシング症候群、予防はできる?

イラスト/フジマツミキ
クッシング症候群は、残念ながら予防することはできません。
ただ、早期発見をすることで、クッシング症候群によって引き起こされる糖尿病や感染症などの二次的な弊害の心配を減らすことはできます。
飲水量に変化がないか、脱毛はないかなどのチェックを習慣にしましょう!
参考/いぬのきもち2021年5月号「犬の現代病ファイル Vol.24クッシング症候群」(監修:石田ようこ 犬の猫の歯科クリニック院長 石田陽子先生)
イラスト/フジマツミキ
文/melanie
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