飼い主さんがよかれと思ってやっていたことが、愛犬にとって実は嫌な行動かもしれません。愛犬が嫌がることをしていないか、自分の行動を見直してみましょう。受け止め方は犬によって違うため、ふだんから愛犬の性格や嫌がるしぐさを把握しておくことも大切です。
コミュニケーションをとるときに嫌がられる行動
嫌がっているのにかまいすぎる
過剰なスキンシップは、嫌われる原因になります。触られるのが得意ではない犬にとっては、人の手が伸びてくるだけで怖いと感じることも。まずは、犬が嫌がるしぐさに気づけるようにし、嫌がる前にやめるようにしましょう。
くどくど叱る
複雑な会話がわからない犬にとって、怖い顔をして怒鳴っている飼い主さんがいることは、居心地が悪く、飼い主さんを嫌いになる原因に。愛犬が叱られずにいられる環境づくりをして、叱る時間をつくらないようにしましょう。
犬の前でケンカをする
飼い主さんが目の前でケンカをしている様子は、もめ事を嫌う犬にとって不安になります。どちらかの味方をするために、吠えかかることもあるので注意が必要です。万が一、ケンカや子どもを叱るなどする場合は、別の部屋に移動するようにしましょう。
酔った状態で愛犬に絡む
お酒に酔って陽気になったり、声や動作が大きくなったりすることがありますが、犬にとっては挙動不審な様子に見え、不安や恐怖を感じてしまいます。そんな様子を繰り返すことで、酔っていないときも嫌がられてしまう場合も。酔いがさめるまでは、愛犬に近づかない、別部屋で過ごすなどするといいですよ。
しつけをしているときに嫌がられる行動
いきなり苦手なものに慣れさせようとする
苦手なものを克服させようと、いきなり極端な手段をとるのはNGです。犬が怖いと感じると、さらに苦手になってしまうこともあります。苦手なものがある場合は、距離をおいた状態で落ち着いて過ごせるよう練習するなど、小さな刺激から少しずつ慣れさせていきましょう。
悪いところだけ注目してしまう
しつけをしている間は、愛犬のできていない部分や悪い部分に目がいき、飼い主さんも思い詰めてしまうことがありますよね。しかし、飼い主さんが考えすぎてしまうと、愛犬も居心地が悪くなってしまうかもしれません。愛犬のいいところにも注目できるよう、できたことを記録しておくのもおすすめです。
苦みスプレーの使い方が間違っている
おやつを与えるときに手のひらに苦みスプレーが残ったままだと、人の手が嫌になってしまうことがあります。褒めたいときにも逆効果になることがあるので、手にスプレーを使用する際は、手のひらではなく手の甲がいいでしょう。
お手入れをするときに嫌がられる行動
お手入れを一気にやろうとする
ブラッシングなどのお手入れが苦手な犬にとって、お手入れの時間が長く続くと苦痛になり、さらにお手入れが嫌いになってしまうことがあります。一度に全てを終わらせようとするのではなく、前足を1本だけ、後ろ足だけなど複数回に分けて行うのがおすすめ。愛犬がおとなしく受け入れているタイミングで、お手入れを終わらせるようにしましょう。
当てはまる行動があったとしても、今から改善することで、愛犬との絆がさらに深まるチャンスです。愛犬のしぐさを見ながら、より仲を深められるように過ごしていきたいですね。
参考/「いぬのきもち」2017年3月号『犬目線だとこう見える!飼い主さんの「問題行動」』(監修:日本動物病院協会認定家庭犬しつけインストラクター ジャパンケネルクラブおよび日本警察犬協会公認訓練士 さいたま市動物愛護推進委員 戸田美由紀先生)
文/hare
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。