一説によると、犬の年を取るスピードは人の4倍以上ともいわれています。「愛犬はまだまだ若い!」と年齢をまったく気にせずに過ごすと、小さな変化に気づけず、正しいケアができなかったり、愛犬に無理をさせてしまうことも。
この記事でシニアの入り口に出る変化を知っておき、愛犬の健康維持に役立てましょう!
犬のシニアの入り口って何才くらい?
一般的にシニアの入り口は、小型犬や中型犬なら6才以上10才未満、大型犬なら5才以上8才未満といわれています。この時期は、見た目はまだまだ若くて、動きもあまり変わりませんが、よく観察すると下記のような変化が出てきています。
1)目をよーく見ると白っぽい/青っぽい
写真協力/WANCOTT
老化が原因で、目の水晶体の中心にある核がかたくなることがあります。これは「核硬化症」と呼ばれる現象で、愛犬の目が白っぽかったり、青みがかっているように見えます。「白内障」の症状とよく似ていて区別することは難しいので、定期的な健康診断で獣医師にチェックしてもらうことが大切です。
2)鼻の色が少し薄くなる
写真協力/WANCOTT
犬の鼻は、若いときは黒くつやつやしていてうるおいがあります。しかし年を重ねるごとに代謝が落ちて全体的に色が薄くなることが。これは単純な老化現象のことが多く、病気のことは少ないです。
3)被毛が薄くなる/白髪が出てくる
写真協力/WANCOTT
シニア期に近づくと、色素をつくる働きが弱くなるため、全体的に被毛の色が薄くなってくる犬が多いです。また白髪がでてくるのもこの時期からで、とくに顔まわりが出やすいといわれています。被毛の色が薄くなることは自然な老化現象ですが、毛ヅヤが急に悪くなった、被毛の量が変わったなどの変化が見られたら、体調不良のサインのこともありますので、かかりつけ医に相談を。
4)散歩のあと、眠ることが増える
撮影/殿村忠博
体力が少しずつ落ち始める時期なので、散歩中はいつも通りに歩いていても、帰宅後すぐに自分の寝床に行って寝ることが増えます。
こういった変化が出始めると、「散歩量を減らさなきゃ!」と考える飼い主さんもいますが、散歩で筋肉をキープすることはとても大切です。愛犬が疲れすぎていないか様子を見ながら、下り坂や上り坂を歩くなど、筋肉を鍛える動きを意識すると、年齢を重ねても元気に歩くことができますよ。
いかがでしたか? 今回ご紹介したもの以外にも、犬によってさまざまな小さな変化が現れます。愛犬とより長く楽しく健康的な毎日が過ごせるよう、小さな変化に気づいてあげ、心配であれば早めにかかりつけ医に相談するようにしましょう。
参考/いぬのきもち19年6月号「犬のエイジングサイン」(監修:犬のトータルケアサービス「WANCOTT」マネージャー 北島愛さん)
写真協力/WANCOTT
撮影/殿村忠博
文/melanie