手軽にできる愛犬へのツボマッサージは、愛犬のちょっとした不調を解消できるだけでなく絆を深められるオススメのお世話です。ツボは「大体このあたり」という感覚でOKなので、ぜひ挑戦してみましょう!
はじめる前に力加減をチェック!
マッサージの力加減は「自分の手の甲を押してみて骨や筋肉がしっかり感じられ、かつ痛くないくらいの強さ」がベスト。ただ、おなかまわりを刺激するときだけは少し力を弱めにしてください。
また、飼い主さんの手が冷えていると愛犬の体がこわばってしまうので、手を温めてからマッサージをはじめましょう。マッサージ中、愛犬が嫌そうにしているのであれば、すぐに中止してくださいね。
食欲がないときに!胃腸をケアするツボマッサージ
刺激するのは、ヘソから左右1~2cmにある天枢(てんすう)というツボ。胃腸の機能を整え、スッキリさせる作用があります。
STEP.1 愛犬をあおむけにさせて天枢に指4本を当てる
愛犬がリラックスしやすい飼い主さんの足の間などにあおむけにさせます。天枢があるあたりに人差し指から小指までの指4本をそっと添えましょう。
STEP.2 後ろ足のつけ根に向かって円を描きながら指をずらす
3秒ほど天枢をそっと押して刺激したあと、後ろ足のつけ根までのラインに沿って小さく円をえがくように刺激します。
STEP1~2を3回繰り返しましょう。
ウンチがゆるいときに!おなかの調子を整えるツボマッサージ
足三里(あしさんり)という、後ろ足のひざ外側の少し下にあるくぼみを刺激します。消化器トラブルのケアや胃腸を丈夫にする効果が期待できます。
STEP.1 足三里に親指を当てて押す
足三里に親指を当て、10秒ほど押して刺激します。背後から愛犬を抱っこするなど、体を密着させるとマッサージしやすいですよ。
STEP.2 ゆっくりと円を描くように親指で刺激する
小さく円をえがくようにクルクルと10回ほど刺激します。体勢を変えて、反対側の足も同様にマッサージしてください。
STEP1~2を左右3回ずつおこないましょう。
運動不足のときに!首や肩をほぐすツボマッサージ
首の左右両わきのくぼみにあって首・肩まわりの緊張をほぐす風池(ふうち)と、肩甲骨前側のくぼみにあって肩まわりの凝りを解消できる肩井(けんせい)を刺激します。
STEP.1 風池を親指で押しながらゆっくりと下におろす
愛犬を「オスワリ」させ、愛犬の背中側から後頭部(風池)に親指を当ててギュッと刺激します。それから親指を下へゆっくりとスライドさせましょう。
STEP.2 親指以外の4本指を肩甲骨に沿わせるように動かし、肩井まできたら押して刺激する
親指を首のあたりまで下ろしたあと、指圧する指を親指以外の4本に変えます。肩まわりに沿って4本の指を肩井まで移動させ、最後は押して刺激してください。
STEP1~2を10回繰り返しましょう。
オシッコの回数が気になるときに!泌尿器をケアするツボマッサージ
命門(めいもん)と腎兪(じんゆ)を刺激するマッサージです。命門はヘソのちょうど裏側で、肋骨の終わりから3つめの突起部分にあり、腎臓をケアします。腎愈は命門の両わきのくぼみにあり、腎機能のサポートや免疫力の向上に役立ちます。
STEP.1 腎兪と命門に手を当てて、つまむように持つ
まず愛犬を「オスワリ」か「フセ」の姿勢にします。左右にある腎兪に親指とほかの4本の指を当てたあと、命門をつまむようにして刺激します。
STEP.2 皮膚を動かすようにしてクルクルとマッサージする
つまむように持ったままで、手のひら全体を使って大きく円をえがくように皮膚を動かし、10秒ほどマッサージします。
STEP1~2を7回繰り返しましょう。
愛犬がリラックスしているときおこなうと、より心地いい気分になれますよ。ぜひ参考にしてみてください!
参考・写真/「いぬのきもち」2021年2月号『寒さでストレスがたまる、免疫力が低下する……冬の“プチ不調”はツボマッサージでケアしよう』(監修:アニマル・ケアサロンFLORA院長 日本ペットマッサージ協会理事 中桐由貴先生)
文/えむら若奈
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。