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シニア犬の全身麻酔のリスクは?獣医師が解説
シニア犬と全身麻酔のリスクについて、いぬのきもち獣医師相談室の山口みき先生が解説します。
犬に全身麻酔を行う目的
「シニア犬は麻酔のリスクが高い」といわれる理由
特にシニア犬の場合は、持病を抱えていたり、体力や各機能が低下している傾向があるため、若い犬と比べると、麻酔のリスクが高い傾向があるといえるのかもしれません。
麻酔のリスクや副作用としては、麻酔が効きすぎたり、覚醒までに時間がかかったり、持病によっては病気が悪化することも考えられます。
麻酔の使用は術前検査で判断する
術前検査では、血液検査やレントゲン検査、エコー検査を行うことが一般的です。心臓、肝臓、腎臓がしっかりと機能していて、他に異常所見が見当たらないことが確認できれば、麻酔を使用する判断ができるでしょう。
術前検査で問題がある場合や肥満・痩せすぎの体型の場合などは、シニア犬に限らず慎重な判断を要します。
また、100%安全を確保できる麻酔処置はなく、体質や想定外の事態によって麻酔がかけられないこともありますが、特にこの割合がシニア犬に多いとはいえません。
麻酔下での治療を行うかを判断するポイント
シニア犬に対しては、麻酔下の処置を行うことのメリットが高い、あるいはQOL(生活の質)を維持・向上できる場合などでは、獣医師とよく相談しながら実施を検討されるとよいでしょう。
過剰に麻酔を怖がる必要はありませんし、麻酔下での手術や処置を行うことによるメリットもあります。愛犬にとってどのような治療が適切か、獣医師とよく話し合い、納得の上に向き合えるとよいですね。
取材・文/maki
※写真は「いぬのきもちアプリ」で投稿されたものです
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください
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