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犬が「お姉さん座り」をする…これって大丈夫? 注意が必要なケースを解説
「お姉さん座り」とも呼ばれる座り方について、注意すべきことがあるのかどうか、いぬのきもち獣医師相談室の先生が解説します。
犬がお姉さん座りをする理由は?
「犬が足を横に崩す座り方は、犬が単にラクに座っていたり、座り方の癖であることが多いです。この座り方をしているからといって、『何か病気がある』と判断できるものではありません」
「獣医師は整形外科の病気を診断するときに、『Sit test』というお座りをさせる方法を使うこともあります。
これは手段のひとつですが、犬をお座りさせてその座り方を見ることで、『どの足が疑わしいのか』『どんな病気があるのか』などを判断することがあります。
例をあげると…
- くずれたお座りの姿勢をとる→股関節形成不全の可能性
- 後ろ足が外に流れるような座り方をする→前十字靭帯の問題の可能性
先述したように、座り方のみでこれらの病気だと判断するものではありません。病気の診断には、整形外科的な検査や歩行検査、レントゲン検査などを使って総合的に診断します」
お姉さん座りをする犬の傾向は?
「大型犬は股関節の問題が起こりやすいです。どの犬種も子犬の時期は関節が柔らかく、筋肉もまだしっかりしていないので、座り方がフニャフニャしているように見えると思います。
とくに子犬の頃は、定期的に成長具合をかかりつけ医に診てもらうとよいでしょう」
犬の座り方や歩き方で注意したいことは?
「たとえば…
- 今までの座り方から、急にお姉さん座りをするようになった
- 足を引きずる
- 痛がる
- 歩き方がおかしい
座る姿勢以外にも、立ったときの姿勢が曲がっているようだったら、不調が隠れていると思います。診察を受けましょう。
また、子犬の頃から座り方がおかしく、正しくお座りができない場合も、関節などの状態を動物病院でチェックしておいたほうが安心です」
ふだんからお姉さん座りをする犬に対策は必要?
「体は左右均等が美しいのだと思いますが、生きていれば左右差、癖が出ることは自然なことです。
成犬になるほど好みの向きや体勢が出ることは普通です。犬はモデルになるために生きているわけではないので、厳しい強制は必要ないでしょう」
「急にお姉さん座りをするようになった」「いつもと違う座り方や歩き方をする」など気になることがあれば、早めに動物病院を受診しましょう。
※写真はアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」にご投稿いただいたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/sorami
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