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歯ぐきが黒い!背中にイボを発見! 「ちょっと気になる」に潜むコワイ病気

日々、愛犬と接するなかで「これって大丈夫なのかな?」「もしや病気のサイン?」と心配になる異変に気づくことも少なくないのではないでしょうか。
今回は愛犬の気になる体の症状、正常か要注意かを見分けるポイントと受診の目安について獣医師石田陽子先生にお話を伺いました。

※この記事には実際の症状の写真が含まれます。閲覧にはご注意ください。
カリの最終日
stonena7/gettyimages

【ケース1】歯ぐきが黒いのが気になります

《黒い部分がふくらんでいたら要注意!》

犬の歯ぐきが黒くなる原因は、多くの場合メラニン色素が歯ぐきにつくられたため。成長とともに黒い部分が増えても心配ありません。問題のないケースがほとんどですが、黒くなった部分がポコッと膨らんでいたり、しこりのようにかたくなっている場合は悪性黒色腫(メラノーマ)の疑いがあります。早めにかかりつけの動物病院で検査を。
症例写真提供/石田陽子先生
症例写真提供/石田陽子先生

【ケース2】背中にイボを発見。大丈夫でしょうか……

《悪性のケースもあるので自己判断は危険!》

イボの多くはパピローマウイルスによるもの。免疫力のついていない子犬や、免疫力が低下しているシニア犬などは良性のイボができやすいです。ただし、良性か、がんなどの悪性のイボか自己判断は絶対にNG。信頼できる獣医師に診てもらいましょう。
症例写真提供/石田陽子先生
症例写真提供/石田陽子先生

【ケース3】おなかに黒ずみが増えた気がする

《多くの場合は色素沈着や加齢によるもの》

おなかなどに見られる斑点や黒ずみの正体は、色素の沈着であることが多く、生まれつきのこともあれば加齢に伴って広がるものもあります。人同様、老化でシミができることも。皮膚の凹凸やできものなどがなければ、しばらく様子を見てもよいでしょう。

ちなみに、空気が乾燥する季節は、犬の体も乾燥します。さらにシニア犬になると、代謝や水分量が低下してカサカサになりがちに。ワセリンや肉球クリームなどで適度な保湿を心がけましょう。ほかにも、散歩後などに足を洗いすぎて、必要な脂分まで奪ってしまう例もあるので気をつけましょう。
症例写真提供/石田陽子先生
症例写真提供/石田陽子先生

【ケース4】ふとした拍子に口がにおう……

《歯周病の初期症状を疑って》

食べカスや歯周病菌、雑菌が歯や歯肉の間にたまると歯垢になります。歯垢は菌の温床となり、腐敗臭のような口臭のもとに。ほかシニア犬になると口腔内の腫瘍が原因だったり、重度の腎不全でアンモニア臭がするなど、歯科疾患以外でも独特なニオイがすることがあります。「たかが口臭」と侮らずに歯科専門病院を受診しましょう。

愛犬の異変に気づくためにも「いつもの様子」を知っておこう

体の不調を言葉で伝えられない愛犬の異変にいち早く気づいて、対処してあげるのは飼い主さんの役割です。
そのためには、愛犬の「いつもの様子」をよく知っておくことが大切です。
散歩後など1日1回は目、耳の中、顔、毛づや、おなか、足先といった全身を見て、触ってチェックすることを習慣にしましょう。そのうえで「いつもと違う症状」に気づいたら、たかが鼻水、などと自己判断せずに動物病院に相談すること。
できる限り、目の症状なら眼科にくわしい先生、口内の異変なら歯科診療を得意とする獣医師がいる動物病院で診てもらうとより安心です。
お話を伺った先生/犬と猫の歯科クリニック院長 石田陽子先生
参考/「いぬのきもち」2021年5月号『教えて先生! これって病気?』
症例写真提供/石田陽子先生
文/sato
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