表情豊かな犬の「目」のしぐさ。ふだん犬がよく見せる目の動きには、どのような気持ちが表れているのでしょうか。獣医師で英国APDT認定ペットドッグトレーナーの藤本聖香先生に教えていただきました。
目を細めて耳を寝かせる:安心、うれしい
好きな人に会ったときや、頭をなでられるときなどに多くみせるしぐさです。うれしい、安心と思っています。全身に緊張感はなく、耳と耳の間が広がって見えることが多いです。
口元をゆるめて目を輝かせる:楽しい、大好き!
遊んでいるときや飼い主さんといるときなど、幸せな気持ちのときによくするしぐさです。しっぽや耳の状態は状況によって差がありますが、顔や体に緊張感はなく、舌を出していることも。
口を軽く閉じて目を輝かせる:ワクワク、早く早く!
ゴハンの前やおもちゃ遊びの前など、期待感たっぷりなときに見せるしぐさ。期待しているものを見逃さないよう、目を輝かせ、耳もそちらに向けます。
上目づかいをする:寂しい、かまって
飼い主さんから相手にしてもらえないときや留守番前など、マイナスな感情のときに見せやすいしぐさです。あごを床につけていることが多いでしょう。
横目で見る:何だ? ちょっと怖い
犬が白目を出して横目で物を見ているときは、視線の先の相手への緊張感の表れ。同時に耳は後ろを向き、体や口元には緊張から少しかたさが見られます。
まばたきする:落ち着かなきゃ、目に違和感があるぞ
まばたきは、そのときの状況に不安や緊張をいだいているサイン。気持ちを鎮めるためにしています。目に痛みや違和感を覚えてまばたきが増えるケースもあるため、注意が必要です。
興味をもってよく観察すれば、愛犬の細かい気持ちを汲み取れるようになるかもしれません。気持ちを理解して、お互いの関係性向上に役立てていきましょう。
※ここで挙げているのは、犬のしぐさと気持ちの一部です。そのため、犬の性格やそのときの状況などによってはここで紹介しているものとは違う感情をいだくこともあります。
お話を伺った先生/藤本聖香先生(獣医師 英国APDT認定ペットドッグトレーナー)
参考/「いぬのきもち」2020年6月号『360度いぬのこと大調査!第3章 早見表にしました! きもちが分かる!いぬのしぐさ35』
文/東みお
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。