1. トップ
  2. 犬と暮らす
  3. 犬の糖尿病~かかりやすい犬や症状、治療法から予防のポイントまで~

犬の糖尿病~かかりやすい犬や症状、治療法から予防のポイントまで~

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

人と同様、犬の糖尿病は生活習慣が原因でかかるといわれます。ですが早期発見ができれば、うまくつきあっていける病気でもあります。犬の高齢化や運動不足などで発症リスクが高まっているといわれる昨今、注意するポイントを知り、愛犬のささいな変化を見逃さないようにしましょう。

犬の糖尿病ってどんな病気?

糖尿病とは、人と同様、膵臓で作られるインスリンというホルモンの不足が原因の病気です。インスリンは、血液中の糖(ブドウ糖)を細胞に取り込む役割があり、これが足りないと、糖が細胞に吸収されず血液中に残り、オシッコとともに体外に排出されてしまいます。その結果、生きるために必要なエネルギーが体に取り込まれず、さまざまな症状があらわれます。

どんな犬が糖尿病にかかりやすいの?

糖尿病は、生活習慣が原因でかかりやすい病気です。もともとの犬のタイプに加えて、飼い主さんの犬の飼育方法にも問題が潜んでいる場合が。次に挙げた「犬のタイプ」と「犬の飼い方」の各項目のどちらにも3つ以上当てはまる場合は、糖尿病になるリスクが高いといえますから、充分注意したいですね。

犬のタイプ

・5才以上である
一般的に、5才以上の成犬がかかりやすいといわれます。長年の生活習慣の積み重ねや、加齢によるホルモンの減少が原因です。
・メスである
性ホルモンの減少に関係があるためか、どちらかというとメスのほうがかかる確率が高いといわれます。
・ミニチュア・ダックスフンド、ミニチュア・シュナウザー、トイ・プードル、ゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリーバーなどの犬種である
基本的にどの犬種でも糖尿病になる可能性はありますが、とくに上に挙げた犬種はかかりやすい傾向があります。
・肥満、またはぽっちゃりしている
細胞に糖が取り込まれにくくなる肥満や、糖の摂取量が過剰になる食べ過ぎは、発症率を高める原因になります。
・副腎皮質機能亢進症、膵炎などの持病がある、または過去にあった
これらの病気の合併症として、糖尿病を発症するケースもあります。

犬の飼い方

・完全室内飼いである
完全室内飼いの犬は、運動不足から肥満になりやすい傾向が。そのため、糖尿病のリスクが高くなる傾向に。
・毎日散歩に行っていない
毎日散歩をしていないなど、運動量が充分でない犬は、肥満気味だったりストレスを感じがちです。
・フードを与え過ぎている
体型や年齢に見合った量以上のフードを与えていると、愛犬の肥満を招きます。
・おやつを頻繁に与えている
しつけなどのごほうびで、適切なタイミングで適度な量のおやつを与えるのはいいことですが、与えすぎは肥満の原因に
・人の食べ物をついつい与えてしまう
おねだりされるままに、愛犬に人の食べ物を与えていると、食べ過ぎや栄養過多になりがちです。
・定期的な健康診断やドッグドックを受けていない
動物病院で定期的に検査を受けていると、糖尿病予備軍かどうかもわかるため、病気を未然に防ぐことができます。

糖尿病の初期症状はどんなもの?

糖尿病は、症状が重症化するほど治療が難しい病気です。比較的、初期に見られるのが、以下の3つです。
・飲水量が増える
オシッコの量や回数が増えるため、水分を摂取しようと飲水量が増えます。
・オシッコの量や回数が多くなる
糖が血管から水分を奪うため、尿の量が増えて、多尿になります。
・よく食べるのにやせている
糖が吸収されないため、空腹感を覚えやすく、犬はよく食べますが、体重は減少することもあります。

糖尿病が悪化すると、どうなるの?

糖尿病は、悪化すると命にかかわる症状が見られることもある恐ろしい病気です。進行したときに見られる、以下の症状を覚えておきたいですね。
・元気がなくなる
ふだんの快活さがなくなり、ぐったりする、元気がないなどの様子が見られます。
・オシッコが臭くなる
オシッコに多量の糖が含まれるため、いつもと違うきついニオイのオシッコが出ます。
・吐いたり、下痢をする
血液中のケトン体という物質が増加するため、下痢や吐くなどの症状が見られます。
・網膜症や白内障などの合併症が起きる
血液中の糖が増えると、網膜につながる毛細血管が詰まり、網膜症などの合併症になることも。そのほか、白内障や視力低下など、深刻な症状を招くこともあります。

糖尿病は、どのような治療を行うの?

糖尿病は、一度かかってしまうと完治が難しい病気です。しかし、血糖値をコントロールすることで、合併症など症状の悪化を防ぐことはできます。
・初期の場合の治療法
食事を、症状や愛犬のタイプに合わせた療法食に切り替える治療法。血糖値の上昇を抑える食物繊維を多く含むフードにするなど、フードの内容や回数、量を獣医師の指導のもと決めて守り、血糖値をコントロールします。

・進行したときの治療法
インスリンを注射し、血糖値をコントロールする治療法です。自宅で飼い主さんが愛犬に注射するケースも多く、その場合、正しい注射の方法や注射の回数など、獣医師の指導のもとに行います。インスリン注射をする場合でも、並行して療法食を与える食事療法で、血糖値をコントロールします。

糖尿病から守るための、愛犬の生活習慣8つのポイント

愛犬を糖尿病から守るため、次に挙げた8つの生活習慣を日頃から行い、予防につなげたいですね。
1 愛犬に合ったフードを必要な量だけ与える
犬の体型や体重によって、1日に必要なエネルギー量は違います。愛犬に合っていないフードや、必要量以上を与えると、肥満の原因に。一度、獣医師に適正な量と種類の確認をしましょう。

2 年齢に合わせたフードを与える
高齢になると、筋力が低下して基礎代謝が落ち、運動量も低下するため、1日に必要なエネルギー量が減ります。そのまま成犬用フードを与えていると、肥満につながる恐れも。

3 おやつや人の食べ物を与え過ぎない
愛犬がおねだりしたときに、むやみにおやつや人の食べ物を与えるのは危険。人にとってはほんの少量でも、愛犬にとってはカロリーが高く、栄養過多のことも多いのです。

4 散歩など適度な運動をさせる
室内飼いの犬はとくに、運動不足になりがちです。個体差はありますが、健康な犬なら、大型犬は1回60分以上、小・中型犬なら1回20~50分を目安に、1日2回散歩をさせましょう。

5 室内でもできる遊びをする
悪天候や飼い主さんの体調不良などで、散歩に行けないこともあります。そんなときは、室内でできる遊びで、犬の運動不足やストレスを解消しましょう。

6 できるだけストレスを解消する
日常的にストレスを感じていると、免疫力が下がり、病気を招きやすくなります。ストレスの元を取り除き、適度な運動や、犬に集中してかまうなどして、ストレスの解消を。

7 持病がある犬は適切な治療を受ける
持病があると、免疫力が弱まり、別の病気にもなりやすくなります。また、膵炎などほかの病気から糖尿病を併発することも。獣医師による適切な持病の治療やケアをしましょう。

8 定期的な健康診断を受ける
糖尿病は、初期には目立った症状が出にくい病気。気づいたときには重症のことも。たとえ愛犬が健康そうに見えても、動物病院での健康診断で、早期発見につなげましょう。

まとめ

糖尿病は、日ごろの生活習慣で、かかるリスクを軽減できる病気です。飼い主さんは、愛犬の生活習慣を見直し、糖尿病予防につなげたいですね。

出典/「いぬのきもち」2012年10月号『生活習慣の見直しで防げる犬の糖尿病』(監修:東京動物医療センター 南直秀先生)

犬と暮らす

更新

関連するキーワード 一覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

人気テーマ

あわせて読みたい!
「犬と暮らす」の新着記事

新着記事をもっと見る