犬にとって夏の暑さは大敵!飼い主さんがしっかりと暑さ対策を取ってあげないと、最悪の場合、熱中症になって死に至ることもあります。そこで今回は、室内やお留守番中、お散歩時など、5つのシーン別に暑さ対策をご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね!
1. 「室内飼い」の犬の暑さ対策
犬にとっての快適な室内環境は、温度が26度以下で、湿度は50度以下だと言われています。室内飼いしている場合は、この基準を目安に室内の空調を調節してあげましょう。なお、同じ室内でも高さによって温度が異なるので、愛犬の顔の目線で温度・湿度をこまめにチェックするのも重要です。
特に冷気は上から下に下がるため、愛犬が冷えすぎることも考えられます。扇風機も同時に利用しすることで冷気を循環し、室内の温度のムラをなくすことも室内の暑さ対策のポイントです!
犬種などによって暑さの感じ方が違う!
ただし、暑さに弱いと考えられているシニア犬や大型犬、パグやフレンチブルドッグのような短頭種、ハスキーのような原産地が寒い地方の犬などの場合は、上記した室内環境でも暑いと感じることもあります。愛犬が「ハァハァ」しなくなるまで様子をチェックし、温度・湿度をこまめに調整するようにしましょう。
2. 「お留守番中」の犬の暑さ対策
在宅中は愛犬の様子をチェックしながら空調を整えてあげられますが、お留守番中はそうはいきません。飼い主さんにとって一番心配なのは、夏のお留守番の時間かもしれませんね。愛犬がお留守番している間に、停電などでエアコンが切れてしまうなどアクシデントが起こることも考えられます。そんな時に備えて、飼い主さんはどのような暑さ対策が取れるのでしょうか。
カーテンは閉めて出かける
遮光カーテンやシャッターなどを閉めて外出することで夏の強い日差しを遮り、直射日光による室温の上昇を防ぐことができます。
飲み水を2箇所〜用意する
飲み水は出かける前に新鮮な水に替え、愛犬がこぼしたり飲み干したりしてもいいように、2箇所以上の場所に置くようにしましょう。ボトルタイプも1つ置いておくと、こぼす心配がなく安心ですよ!
ひんやりグッズを置いて出かける
万が一エアコンが切れても、ひんやりしたものを置いておくことで、体温上昇の防止が期待できます。クールマットやペットボトルの中に水を入れて凍らせて作る「氷柱」などを置いておくと安心かもしれません。
3. 「お散歩中」の犬の暑さ対策
夏のお散歩は暑くて飼い主さんも大変ですが、かといってしないわけにはいきません。お散歩中の暑さ対策としては、早朝や夕方、夜などの気温が下がって地面を触っても熱くない時間帯に行くことです。ただし熱帯夜などの場合は夕方~夜でも地面が熱いことが多いので、1日のうちもっとも地面の温度が下がると言われている、日が昇る前の早朝のうちに済ませるのが理想です。
また、雨上がりは涼しくなると思いがちですが、雨に濡れた道は気温が上昇すると蒸気がこもり、高温多湿状態になることもあります。特に風がない日は気温が上昇しやすいので注意しましょう。では、やむを得ず日中にお散歩しなければならない場合は、どのようなことを注意したらいいのでしょうか。
最低でも10分毎に休憩を取り、水分補給させる
10分おきを目安に休憩を取り、その都度愛犬に水を与えるようにしましょう。休憩するときは風通しのいいところを選んであげてください。
風通しがよく、日陰を選んで歩かせる
なるべく日陰を選びながらお散歩するようにしましょう。しかし建物の陰は風邪通しが悪く熱気や湿気がこもりやすいので、木陰など風通しのいいところが理想です◎
こまめに地面を触ってチェック!
犬は人間よりも体高が低いためアスファルトの照り返しの熱(輻射熱)を受けやすく、熱中症になってしまう危険性があります。必ず地面を手のひらで触って、熱くないか確認してから歩かせましょう。
4. 「外飼い」の犬の暑さ対策
いつも外にいる外飼いの犬の場合、夏場の暑さ対策はどうしたらいいのでしょうか?
こまめに打ち水をする
暑い日は直射日光だけでなく、地面に蓄えられる地熱にも注意が必要です。犬舎の周りにこまめに打ち水をして、地面の温度を上げるようにしましょう!
犬舎は日陰で風通しのいいところに置く
犬舎に直射日光が当たらないように、よしずを置くなど工夫しましょう。またエアコンの室外機の近くに犬舎がある場合、排出される熱気で暑くなるので移動させましょう!
水分はたっぷりと与える
ボウルに入った水の場合は愛犬がこぼしたり蒸発することもあるので、水を複数置いたり、こまめに補充するように心がけましょう!
5. 「お出かけ時」の犬の暑さ対策
夏休みなどの長期連休には、愛犬を連れてレジャーに行く機会も増えると思います。そんな時に気を付けたい、愛犬の暑さ対策のコツをご紹介します。
常に愛犬の様子をチェックする
お出かけ先では、愛犬以外のことに気を取られることも多くあります。しかし少し目を離したすきに愛犬が熱中症になることもあるので、夏場のお出かけの際は特に注意して愛犬の様子をチェックするようにしましょう。
車の中やクレートの中など、愛犬だけにしない!
車内は高温になることがあるため、愛犬だけ残すのは絶対にNG!車内以外でも、愛犬だけ残してどこかに行ってしまうと、緊急時に対応が遅れることがあるのでやめましょう。
桶や小さなプールを持参し、涼ませるのも◎
キャンプ場などで愛犬と一緒に長時間屋外で過ごす場合は、桶や小さなプールなど持って行き、水を張って、愛犬が涼める環境をつくるのもおすすめです。
なお、レジャー先で万が一熱中症の症状がみられた際にすぐに対応してもらえるよう、あらかじめ近くの動物病院を調べておくことも重要です。
正しい暑さ対策を心がけよう
熱中症は犬にとっても死に至ることもある怖いものです。飼い主さんが正しい暑さ対策をしてあげて、暑い夏も元気に過ごしましょう!
出典/「いぬのきもち」16年7月『本当は怖い熱中症の真実』(監修:東京動物医療センター副医院長 南直秀先生)
「いぬのきもち」16年7月『夏のひんやりお手入れ術』(監修:トリミングサロンHONDEHOK 二村陽子先生)
文/hasebe
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。