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知っているようで意外と知らない「補助犬」ってどんな犬?

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目や耳、手足など、体の不自由な人の生活をサポートするのが「補助犬」です。
補助犬について、日本で唯一、盲導犬、聴導犬、介助犬の3種類の補助犬の育成と認定を行っている日本補助犬協会に伺いました。
(撮影/小林 実)

「補助犬」とは、特別な訓練を受けた、人のパートナーになる犬たちです

補助犬の正式名は「身体障害者補助犬」。
目や耳や手足など、体に障害のある人の自立と社会参加を助ける、大切なパートナーであり、ペットではありません。
補助犬は、盲導犬、聴導犬、介助犬の3種類で、適性検査やそれぞれの役割を果たすための特別な訓練を経て、法律に基づく認定を受けた犬のみを指します。
活動時は補助犬であることを示すハーネス(胴輪)やマントをつけているので、ほかの犬とは判別できます。
そして法律上、どこにでも同伴することができます。

「盲導犬」は、目の不自由な人が安全に行きたい場所へ行けるようサポート

ラブラドール・レトリーバーのエマちゃんは、盲導犬として活躍しています。(撮影/小林 実)
視覚に障害がある人が、行きたい場所までのルートを安全に歩けるよう助けます。
盲導犬はナビではなく、盲導犬ユーザーは頭の中に入れた地図と、ハーネスから伝わる盲導犬が教えてくれる情報を組み合わせて判断し、そのつど指示を出して歩きます。
盲導犬に向いているのは、人との共同作業が好きで、環境適応能力も高い大型犬です。

盲導犬はこんなことができます

●段差があったら、止まって教える
●障害物をよける
●曲がり角で止まる
●近くの目標物に誘導する

「聴導犬」は、耳が不自由な人に、生活の中で必要な音が鳴ったことを知らせてくれる

聴導犬のルビーちゃん。犬種はトイ・プードルです。(撮影/小林 実)
聴覚に障害のある人に、生活の中で必要な音が鳴ったことを知らせ、音源まで誘導します。
前足でユーザーの足や体にタッチして音がしたことを教えて、音源とユーザーの間を行ったり来たりし、ユーザーが気づくまで何度も繰り返します。
体の大きさはとくに必要がないため、音に鈍感でない、さまざまな犬種が活躍しています。

聴導犬はこんなことができます

●玄関のチャイム音、メールやFAXの着信音、料理タイマー音などを聞き分けて知らせる
●目覚まし時計が鳴ったら、ユーザーの体に乗るなどして起こす
●火災報知器、車のクラクションなどの緊急音を知らせる

「介助犬」は、手足に障害がある人の生活動作をサポートし、緊急時に対応

介助犬のケイくん。犬種はラブラドール・レトリーバーです。(撮影/小林 実)
ユーザーの障害に応じて、ユーザーの言葉による指示によって、ドアを開けたり、落としたものをくわえて拾ったりなど、日常生活をサポートします。
また携帯電話をくわえてもってくるなど、緊急時の連絡役をします。
介助犬は口に物をくわえて運んだりするため小型犬は向かず、盲導犬同様、多くがレトリーバー種です。

介助犬はこんなことができます

●落としたものを拾う
●ドアを開閉する
●指示されたものをくわえて持ってくる
●服や履物を脱がせる
●立ち上がりや起き上がりを介助する

活動中の補助犬は、表示が義務づけられています

活動中は、目印のハーネスやマントなどをつけています。(撮影/小林 実)
活動中の補助犬とほかの犬の見分け方は、盲導犬は白または黄色のハーネス(胴輪)を目印としてつけており、聴導犬、介助犬はマントなどに「○○犬」とわかりやすく表示されています。
これらの表示はユーザーの義務であり、これは補助犬を受け入れる店や施設側にとって確認のために必要なものです。
いかがでしたか?
ユーザーにとって大切なパートナーとなる補助犬のことを正しく理解していきたいですね。

お話を伺った方/公益財団法人 日本補助犬協会
参考/「いぬのきもち」2022年7月号『もしも補助犬に出会ったら』
写真/小林 実
文/いぬのきもち編集室
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