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歯をむき出す、うなる、逃げ出す……。犬が出すストレスサインに気づいてケアしよう!

新型コロナウイルスの蔓延により、人ではコロナ疲れなどさまざまな新しいストレスが注目されていますが、じつは犬もストレスを感じやすくなっているよう……。こんな時期だからこそ、いま一度、愛犬のストレスについてじっくり考えてみませんか? 今回は犬のストレスサインをレベル別に解説。獣医行動診療科認定医の菊池亜都子先生に教えていただきました。

ストレスレベル軽

【体をかく】
長時間のトレーニングなどで「ちょっとやだな」と軽いストレスを感じたときに数秒体をかくことがあります。
【パンティングする】
ストレスで緊張すると、速くて浅い呼吸(パンティング)をすることが。運動後のようにハァハァと呼吸します。
パンティング
パンティング
【あくびをする】
こわばった顔の筋肉をほぐしたり、ちょっとした気分転換のために行います。動物病院など緊張する場面で行うことが多いです。
【体をブルブル振る】
お手入れで拘束されたあとや、飼い主さんの指示が理解できないときなどに、体をほぐしてリラックスしようと体を振ります。
体を振る
体を振る

こんなしぐさも軽度のストレスサイン

●耳を後ろに倒す
●鼻をなめる
●目をそらす など

ストレスレベル中

【逃げ出す】
苦手な犬が近づいてきたときなどに、怖い対象から一刻も早く離れたいという気持ちが働き、その場から離れようとします。
【少しの間隠れる】
苦手な犬や人に会ったときに、見つからないように飼い主さんの後ろや、家具の陰に隠れてやり過ごそうとします。
少しの間隠れる
少しの間隠れる
【吠える】
苦手なものに対して「あっちに行け!」「近づくな!」と伝えています。恐怖心や警戒心が強いときに行う傾向が。
【歯をむき出す/うなる】
噛む一歩手前のストレスサイン。「これ以上近づくと噛むぞ!」を相手に伝えています。これを無視しつづけると噛む行動に出ます。
歯をむき出す/うなる
歯をむき出す/うなる

こんなしぐさも中度のストレスサイン

●食事の量が減る など

ストレスレベル重

【震え続ける】
極度の恐怖心から精神的に強いストレスがかかると、震えが止まらず何分も続くことがあります。震えと同時にヨダレが出る犬も。
【下痢や嘔吐】
ストレスがかかり続けると、自律神経が影響を受け、体に症状が出ます。とくに下痢や嘔吐の症状は多いです。
嘔吐
嘔吐
【食事をまったくとらない】
病気などほかに原因がないのにフードやおやつを一切食べない場合、強いストレスがかかっている可能性が。
【サークリング/ペーシングをする】
強いストレスに長時間さらされると、同じところをぐるぐる回ったり(サークリング)、同じところを行き来したり(ペーシング)します。
サークリング/ペーシング
サークリング/ペーシング

こんなしぐさも重度のストレスサイン

●血便や血尿が出る
●なめ壊す
●脱毛する
●不適切な場所で排泄する
●噛みつく など
いかがでしたか? 免疫力の低下や自律神経の乱れを引き起こすストレスは、皮膚炎や胃腸炎、膀胱炎などさまざまな体の病気のきっかけになることも。「ストレスは、あらゆる病気につながります。早めに気づいて対処することが、愛犬の健康を維持するカギです」(菊池先生)。

※このストレスレベルの分け方は、監修の菊池先生の考えをもとに作成したものです。
※犬によってストレスを感じたときに行うしぐさは異なります。また、ここで紹介しているしぐさのなかには、生理現象として行うものなどもあるため、ストレスが原因でない場合もあります。
お話を伺った先生/獣医師、獣医行動診療科認定医菊池亜都子先生
参考/「いぬのきもち」2021年10月号『犬のストレス』
イラスト/naohiga
文/いぬのきもち編集室
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