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【獣医師が解説】犬も虫歯になる!原因やチェック法〜日頃のケアまで

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これまで犬は虫歯にならないとされてきましたが、最近では「虫歯の犬もいる」ということが分かっています。人は毎日のように歯磨きしますよね。では、犬にも歯磨きは必要なのでしょうか?答えはYES!虫歯予防のために、愛犬にも歯磨きをしましょう。

犬も虫歯になる!

その昔「犬は虫歯にならない」といわれてきました。それは、犬の唾液は人の唾液よりもアルカリ性が強いため。歯を溶かす酸はアルカリ性の唾液によって中和されるため、強いアルカリ性の唾液を持つ犬は虫歯にならないと考えられていたのです。他にも、虫歯菌の発生が少ない、そしゃく時間が短いため食べ物が歯に付着しにくい、フードに糖質が少ないためアミラーゼという消化酵素が唾液に含まれていないなどの理由で、犬の口内は虫歯になりにくい環境になっていると見られていました。

しかしその見方も変わり、今では「犬も虫歯になる」ことが分かってきました。歯に糖分や食べかすが付着すると、それが歯垢になって虫歯を作る菌が棲み付き、その菌が酸を出し始めます。歯を溶かす酸は唾液によって中和することができますが、菌が棲み付く歯垢は唾液では壊すことができません。一度歯垢ができてしまうと虫歯を作る菌はどんどん繁殖し、唾液の届かない場所で放出された酸によって、徐々に歯が溶かされていきます。こうして「犬も虫歯になる」のです。

「犬の虫歯」チェック方法!

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口内の変化

・息がクサイ
・歯の色が黄色や茶色に変色している
・歯に穴があいている
・歯ぐきが腫れている、歯ぐきから出血している
・歯が欠けている、折れている
・1才以上なのに歯が抜けた

ごはんタイムの変化

・食べるのが遅くなった、食べたがらない
・片方の歯だけで食べている
・フードや水をこぼすようになった

しぐさでみる変化

・前足で口の周りを触る
・顔を触られるのを嫌がる
・攻撃的になった

歯周病も疑おう

歯周病は、歯の表面や、歯と歯の間の食べカスを放置した結果、歯垢、歯石内の細菌が歯肉(歯ぐき)に感染し、口の中に炎症を起こす病気です。虫歯と同じように口臭に変化がみられ、歯ぐきの出血などの症状があらわれます。ご飯を食べにくくなるので、食欲が減ったように見えることもあります。

この状態でさらに放置してしてしまうと、歯肉以外の歯周組織にも炎症が広がり、細菌が原因で内臓の病気になることもあるので注意が必要です。主に小型犬、短頭種などが歯周病になりやすいといわれています。歯周病の症状としては、息がくさくなり、歯肉から出血がおこります。重症化すると、くしゃみや鼻水、鼻出血、頬の腫れ、眼の下の膿、下顎の骨折といった、口腔内とは別の場所にも症状が現れます。

「犬の虫歯」治療法は?費用は?

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虫歯の治療

歯垢を除去して虫歯になった部位を削り取り、そこに充填剤を詰めて修復します。虫歯が「象牙質(ぞうげしつ)」を通り越し「歯髄(しずい)」まで達している場合は、歯髄を除去することもあります。さらに症状が進行しており、歯ぐきから外に出た歯冠部が削られている場合は、その歯を抜いてしまうことも。ここまで症状を悪化させる前に、対策を打ちたいですね。

虫歯治療の費用

動物病院・虫歯の状態・虫歯の数などでも違いますが、下記が虫歯治療で行われる治療と薬です。小型犬種の抜歯を例にすると、全体費用は約2万円くらいのことが多いのですが、状態によって様々です。

・術前検査代(血液検査など)
・麻酔
・抜歯処置、縫合処置代
・注射、内服代(消炎鎮痛剤、抗生剤など)

予防は歯みがき!愛犬の歯磨きスタイルを見つけよう

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歯磨きの順序

1. 口を触ることから始める
口へのタッチに慣れさせることから始めましょう。口を触られることに抵抗のない犬なら、まず口を開けてみましょう。その際は、犬歯の後ろの皮膚を巻き込むように上からつかみます。犬はホホの皮膚が歯に当たって痛い思いをしたくないので、自然と口を開いてくれます。

2. 歯磨きペーストに慣れさせる
歯磨きペーストを付けた犬用歯ブラシをなめさせ、歯に1秒ほど当てます。嫌がらずに落ち着いていられたら「イイコ」と褒めてあげましょう。

3. 犬歯からスタート
まずは、汚れやすく比較的磨きやすい犬歯をササっと磨きます。犬歯にブラシを当て、数回上下に動かしましょう。4本全て磨きます。

4. 上の奥歯を磨く
唇の横から歯ブラシを滑り込ませ、上の一番大きな歯を磨きます。

5. 下の奥歯を磨く
下の一番大きな歯をササっと磨きます。ホホの肉を少し持ち上げるようにすると磨きやすいでしょう。

「歯磨きタイム」ココが重要!

歯磨き中に愛犬が顔をそむけたり、首を振ったりしたら「飽きた」「もう嫌」というサインです。歯磨きに対して苦手意識が芽生えないよう、嫌がるサインが出たらすぐに中止しましょう。一度に全部磨こうとせずに徐々に慣れさせれば、長い時間の歯磨きでも大丈夫になりますよ。飼い主さんは「歯の病気にならないように!」と力を入れ過ぎず、気楽にチャレンジしましょう。

歯は健康に生きていくうえで、とても大事な部位です。その歯を守るためにも、今日から愛犬の歯磨きにチャレンジしましょう!

いぬのきもち WEB MAGAZINE「病気・症状データベース(歯周病)」

出典元/『いぬのきもち』2016年6月号「これならきっと愛犬に合う方法が見つかりそう 教えて! みんなの歯みがきスタイル」(監修:藤田圭一先生、松木薗麻里子先生)
    『いぬのきもち』WEB MAGAZINE「病気・症状データベース(歯周病)」
監修/いぬのきもち相談室獣医師
文/HONTAKA
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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