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いぬのきもち【獣医師が解説】ワクチンを打ってもなる?犬のケンネルコフの原因~予防法
「犬の風邪」ともいわれるケンネルコフは、軽症なら自然治癒することもありますが、重症化すると大事に至るケースも。今回は、ケンネルコフの症状や原因、なりやすい犬や治療・予防法、混合ワクチンとの関係性について解説します!
石田 陽子 先生
石田ようこ犬と猫の歯科クリニック院長
麻布大学獣医学部獣医学科卒業
●経歴:ぬのかわ犬猫病院本院副院長/ぬのかわ犬猫病院中田分院院長 など
●資格:獣医師
●所属:日本小動物歯科研究会/比較歯科学研究会/日本獣医動物行動研究会
ケンネルコフとはどんな病気?
どうやって感染するの?
原因となる病原体
【ケンネルコフのおもな病原体】
・犬アデノウイルスⅡ型
・犬ヘルペスウイルス
・犬ジステンパーウイルス
・ボルデテラ
・犬パラインフルエンザウイルス
・犬インフルエンザウイルス
・犬コロナウイルス
・マイコプラズマ など
単独で感染の場合は比較的症状は軽いといわれていますが、混合感染すると重症化してしまうことがあります。
感染しやすい犬とは?
・抵抗力の弱い子犬やシニア犬
・ストレスなどで抵抗力が低下している犬
ケンネルコフのおもな症状
感染の種類 | 症状 |
単独感染 | ・嘔吐にも似たせきやくしゃみ・発熱 |
混合感染 | ・食欲不振・元気消失 |
ケンネルコフになったら? 治療法や注意点など
ケンネルコフの治療法
一方、症状が重く合併症などがある場合は、症状や原因となった菌やウイルスに応じて以下のような治療が行われる場合もあります。
治療法 | 目的 |
インターフェロン | 水ウイルスの活性を下げ、犬の自己免疫力を上げる |
抗生剤の投与 | 二次感染を防ぐ |
鎮咳薬、気管支拡張薬の投与 | せきの緩和 |
ケンネルコフと診断された後の注意点
ケンネルコフの予防法とは?
ワクチンを接種してもケンネルコフになるの?
混合ワクチンの接種目安としては、生後8~9週目で1回目、続いて12~13週目で2回目、15~16週目で3回目を目安に接種し、その後は獣医師に相談のうえ接種するようにしましょう
感染した犬に近づけないことも重要
飼い始めには必ず健康チェックを
犬が危険なせきをしたらまずは動物病院に相談を!
犬が遊んでいるときなどに興奮して出る生理的なせきであれば問題ありませんが、ケンネルコフ以外の病気が隠されているケースもあるので、気になる場合は動物病院で相談してみるのがおすすめです。
愛犬の健康管理が何よりの予防策です!
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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