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おねだり吠え、言うことを聞かない…… じつはベテラン飼い主さんも困っている!? ‶おとな犬″の困りごとの理由とは?

本来であれば落ち着きが出てくるはずの成犬やシニア犬=‶おとな犬″になってから、なぜか困りごとが始まった経験はありませんか?
じつはそれ、‶おとな犬″だからこその理由があるからなんです。

お話を伺った、英国APDT認定ペットドッグトレーナーの藤本聖香先生によると「‶おとな犬″の困りごとは、犬自身の体や心の変化や、飼い主さんの間違った対応などがおもな原因」なのだとか。
‶おとな犬″の困りごとは放っておくとどんどん悪化してしまうこともあります。
ならではの理由を知って、正しく対処しましょう。
(撮影/尾﨑たまき)

‶おとな犬″がおねだりで吠える理由とは?

(撮影/尾﨑たまき)
おやつが欲しい、抱っこしてほしいなど、何かを要求するときに吠えるのは、じつは飼い主さんが原因かもしれません。

◆理由/飼い主さんが今までおねだりに応えてきたから

愛犬におねだりをされると、つい応えてあげたくなりますよね。
ただそれを続けていると、愛犬は「吠えれば願いがかなう!」と覚えます。
そのために、‶おとな犬″になっても自分の要求を通そうと、しつこく何度も吠えるようになるのです。

◆こうしよう1/さまざまな場面でガマンを教えよう!

(撮影/尾﨑たまき)
おねだり吠えを直すには徹底的な無視が大切ですが、強化された‶おとな犬″の吠えを直すには、同時にガマンを教えて。
遊びを途中で切り上げたり、マッテをさせたりして、愛犬をガマンさせましょう。

◆こうしよう2/静かなときにほめて「吠えない=イイコト」と教えよう!

(撮影/尾﨑たまき)
愛犬が静かにしているときにおやつを与えたり、「イイコだね」と言ったりして、たくさんほめましょう。
これを続けると、愛犬は「静かにしていたほうがイイコトある!」と覚え、おねだり吠えがどんどん減っていきます。

‶おとな犬″が言うことを聞かない理由とは?

(撮影/尾﨑たまき)
名前を呼んでも反応がない、平気だったお手入れを嫌がる……。
「関係性が崩れたかも?」と不安になりますが、じつはそうではありません。

◆理由1/加齢で視覚や聴覚が衰え、コミュニケーションが難しくなるから

‶おとな犬″、とくにシニアになってくると、視力や聴力などの感覚機能が低下しやすくなります。
その結果、お手入れをしようとすると怒る、声をかけても反応が鈍いなど、コミュニケーションがうまくとれなくなります。

◆理由2/年を重ねて経験値が上がり、‶ズル賢く″なっているから

若い犬と違って、さまざまな経験値を積んでいる‶おとな犬″は、自分にとってイイコトがないと思うと、その行動を積極的にしなくなることがあります。
その結果、飼い主さんが「言うことを聞いてくれなくなった」と感じるのでしょう。

◆こうしよう1/指示の方法や内容を変えてみよう!

(撮影/尾﨑たまき)
感覚機能が低下している場合は、声だけの指示にハンドシグナルもつけてみるなど、今までの指示の方法を補うと伝わりやすくなることも。
感覚機能の低下が理由ではなさそうなら、「オスワリ」を「シット」など、違う言葉で教え直したり、レベルアップした‶芸″を教えたりして興味をひいてみて!

◆こうしよう2/指示の前に‶予告″をしっかり伝えよう!

(撮影/尾﨑たまき)
視覚や聴覚が衰えた犬には、先に「今からすること」を伝えて安心させることが大切です。
愛犬に触れる前は、愛犬の視界に入り、大きな声で今から始めることを伝えてみて。
愛犬の感覚機能が衰えていない場合は、音を立てたり、声をかけたりして、愛犬と目を合わせてから指示をすると聞いてくれやすくなります。


いかがでしたか?
おとな犬の困りごとは、直すのに時間がかかります。
焦らずに、じっくり腰をすえて直していけるといいですね!

お話を伺った先生/Canine Relationz主宰・英国APDT認定ペットドッグトレーナー・藤本聖香先生
参考/愛犬との暮らしをもっと楽しむ「いぬのきもち」2022年10月号『‶おとな犬″の困りごとTOP5』
写真/尾﨑たまき
文/いぬのきもち編集室
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