先代犬の「富士丸」と犬との暮らしと別れを経験したライターの穴澤賢が、
数年を経て現在は「大吉」と「福助」(どちらもミックス)との暮らしで
感じた何気ないことを語ります。
2023年もよろしくお願いします。毎年、新年には今年の目標を立てているが、昨年の目標は達成できたのか。
昨年の記事を振り返ってみると、山の家のリビングのリノベーションが完了している。
リノベが進む山の家
実は昨年はそこからさらに、玄関下のデッドスペースだったところに仕事部屋も作った。
柱や壁、作り付けの机は大工さんにお願いして、床板にオイルステインを塗ったり、壁紙を貼ったりするのは自分でやった。
ネット環境もバッチリにしたので、山の家でも仕事ができるようになった。
さらに長年の夢だったドラムセットを中古を見つけ、ギターアンプなども置いてほぼ趣味部屋になってしまったが。
実はリノベーションは終わっておらず、次はキッチンをやり変えて、風呂場をきれいにして、薪ストーブを入れたいなど、まだまだやりたいことがたくさんある。今年はキッチンができるといいなぁ。キッチンは昔の規格で低いから、腰が痛くなるので。
あと、ドラムセットを置いたことで、なんちゃってではなく、ちゃんと叩けるようになりたいと昨年からドラムスクールに通い始めたのだが、叩きたい曲が叩けるくらいにはなりたい。まさか51歳でドラムスクールに通うようになるとは思ってもみなかった。
それから、昨年からジムに通い始め、毎朝30分クロストレーナーをやり、腹筋を100回やっている。が、別に突然健康志向になったわけではなく、増えてきたおなかの肉をなんとかしたかったのと、食べたいものを食べてお酒を飲みたいから、消去法で運動するしかなかっただけだ(その他サラダや野菜ジュースも増やした)。それを半年続けたらγ-GTPなどの数値が正常値範囲内になり、体重が約5キロ落ちた。これが維持できますように。
大福のため、犬のために生きよう
そんなことはさておき、何よりうれしいのは、大吉と福助が元気で定期的に受けている健康診断でどこも異常がないことだ。福助は8才で、大吉はもう11才なのに、うれしいと全力で走れるし、はしゃいで遊び回っている。
山の家をちょっと無理して2017年に手に入れたのは、お金が貯まるまで待っていたら大吉がシニア犬になってしまう、それなら走れるうちに、という思いが1番強かったからだが、いざ11才になってもしなやかな動きで走っている姿を見られるとは。
昨年の目標の1つだった四国への旅行は果たせなかったが、別にそんなことはどうでもいい。今年も大吉と福助が元気でいてくれますように。私は大福のため、犬のために生きようと思う。
※次回の更新は1月23日の予定です
プロフィール
穴澤 賢(あなざわ まさる)
1971年大阪生まれ。2005年、愛犬との日常をつづったブログ「富士丸な日々」が話題となり、その後エッセイやコラムを執筆するようになる。著書に『ひとりと一匹』(小学館文庫)、自ら選曲したコンピレーションアルバムとエッセイをまとめたCDブック『Another Side Of Music』(ワーナーミュージック・ジャパン)、愛犬の死から一年後の心境を語った『またね、富士丸。』(世界文化社)、本連載をまとめた『また、犬と暮らして』(世界文化社)などがある。2015年、長年犬と暮らした経験から
「DeLoreans」というブランドを立ち上げる。
ブログ「Another Days」
ツイッター
インスタグラム
大吉(2011年8月17日生まれ・オス)
茨城県で放し飼いの白い犬(父)とある家庭の茶色い犬(母)の間に生まれる。飼い主募集サイトを経て穴澤家へ。敬語を話す小学生のように妙に大人びた性格。雷と花火と暴走族が苦手。せっかく海の近くに引っ越したのに、海も砂浜もそんなに好きではないもよう。
福助(2014年1月11日生まれ・オス)
千葉県の施設から保護団体を経て穴澤家へ。捕獲されたときのトラウマから当初は人間を怖がり逃げまどっていたが、約2カ月ほどでただの破壊王へ。ついでにデブになる。運動神経はかなりいいので、家では「動けるデブ」と呼ばれている。