「愛犬が喜ぶから」「愛犬に好かれたいから」といった理由だけでおやつを与えていませんか? じつは、「こうしてくれたらいいのに!」がおやつの使い方次第でかなうんです。
今回は、お出かけや留守番前に騒いだり吠えたりしてしまうときの“おやつマジック”をペットドッグトレーナーで獣医師の藤本聖香先生に教えていただきました。
お出かけ・留守番前に騒ぐとき=知育おもちゃの難易度を上げる
出がけに騒がれないように、おやつを入れた知育おもちゃを与えて出かけている飼い主さんもいるはず。おやつを食べにくくすれば、よりいっそう夢中になる時間が延び、留守中も長く楽しめるようになります。
難易度を上げる仕掛け方
フードやおやつを入れて使用するゴム製知育おもちゃでの一例。ダブル仕掛けだから難易度がぐっと高まります!
【1】中の側面にペーストを塗り、ドライフードを入れる。入れ口を手で押さえながら振り、ドライフードを側面のペーストにくっつける。
【2】最後に、入れ口にビスケットをはさみこめば完成。
※ひとり遊び用のおもちゃを噛みちぎるクセがある犬には、留守番時に与えるのをやめましょう。
【最強のおやつはコレ!】
●粘度が高いペースト
知育おもちゃに入れるフードなどをくっつけて食べにくくする接着剤のような役目も。粘度が高いものを選んで。
クレートの中で吠えるとき=大きくてかたいものをチョイス!
クレートに入ることには慣れていても、初めての場所や長時間となると吠えることも。そんなときの救世主が大きくてかたいおやつ。クレートに入れておけば、噛むことに集中して吠えにくくなるでしょう。ただ、吠えてから与えると、吠えればもらえると覚えるので吠える前に与えて。
【最強のおやつはコレ!】
●馬のアキレス腱
噛み応えがあるアキレス腱は長もち度が抜群。なかでも、馬のものは低カロリー・低脂肪な点も◎。
※アキレス腱は、細いものはのどを刺す危険性があるので幅があるものを与えましょう。また、噛む力やかたさによっては歯が破折することがあるので、愛犬に合っているものか確認してから与えましょう。与えているときは様子を確認して、飲みこむおそれのある大きさになる前に取りあげてください。
「〝おやつ使い〞は、愛犬をイイコに変身させるマジック」と藤本先生。イイコにしてほしいシーンに合わせたひと工夫が成功の決め手になるんですね。今回ご紹介した先生流のテクニックを参考に、愛犬をイイコに変身させちゃいましょう!
お話を伺った先生/英国APDT 認定ペットドッグトレーナー、獣医師 藤本聖香先生
参考/「いぬのきもち」2023年1月号「使いこなしてもっとイイコに おやつマジック!」
写真/尾﨑たまき
文/いぬのきもち編集室