犬にもさまざまな感情があり、表情・鳴き声・しぐさなどを駆使して、飼い主さんに自分の気持ちを伝えてきます。愛犬が「楽しい」と感じているときの行動がわかれば、もっと楽しませてあげられるように工夫することもできますよね。
そこで今回は、犬が楽しいときにする表情や行動について、獣医師の菊池亜都子先生に伺いました。
犬にとっての「楽」とは?
犬は、遊んでいるときや散歩をしているとき、周囲のニオイをかいでいるときなどに、「楽しい」「ワクワクする」「興味がある」などの感情をいだきます。また、安心感や満足感などから生まれる「喜」の感情が発展して、「楽」になることも。
愛犬が楽しそうにしていたら、もっと楽しんでもらえるように、散歩や遊びなど一緒に体を動かす機会を増やしてあげるのがおすすめ。足腰が不自由な犬の場合は、カートに乗せるなど負担がないように配慮しながら散歩に行き、ニオイかぎを楽しませてあげるといいでしょう。
しぐさでわかる犬の「楽」
表情
犬が楽しいと感じているときの目は、大きく開いているか、やわらかで優しそうな目つきになります。口は開き、舌を出していることが多いようです。
また、耳は上がっていることもあれば倒れていることもあり、一様ではありません。
声
楽しいあまりつい声が出たり、感情が高ぶって「ワン! ワン!」とリズミカルに吠えたり、もっと遊びたい気持ちからおねだりの意味合いで吠えたりすることがあります。
体の様子やしぐさ
犬は楽しい気持ちになると、歩く・走る・飛び跳ねるなど、体を動かして表現することが少なくありません。体にこわばりがなく、全身の筋肉がしなやかに動きます。
しっぽも体と同じように、こわばらずしなやかに振られていることが多いようです。
しっぽを振る=嬉しい・楽しい、とは限らない!?
じつは、怒り・警戒・不安な感情をいだいているときにも、しっぽを大きく振ることがあります。犬は気持ちの変化があるとしっぽを動かすため、「しっぽを振る=嬉しい・楽しい」とは限らないのです。
愛犬の感情をしっぽだけで判断するのは、避けた方がいいかもしれませんね。
愛犬が楽しそうだと、飼い主さんもハッピーですよね。毎日愛犬が楽しく過ごせるように、愛犬の反応を見ながらコミュニケーションをとってあげましょう。
お話を伺った先生/菊池亜都子先生(獣医師 「ペット問題行動クリニック BLISS」主宰)
参考/「いぬのきもち」2023年1月号『表情・しぐさ・鳴き声で気持ちがもっとわかる! 犬の喜怒哀楽ずかん』
文/東里奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。