愛犬が、舌を「べろ〜ん」と出している姿は、飼い主さんならよく見る光景かもしれません。しかし、犬はどのようなときにこのしぐさを見せるのでしょうか。今回は、獣医師の増田宏司先生に、このしぐさの理由を教えていただきました。
犬はどうして舌をべろ~んとさせるの?
リラックスしているときに顔の筋肉がゆるむから
例えば、愛犬がベッドなどでゆったりと寝転んでいるときに、舌をべろ〜んと長く出しているところを見たことはありませんか? これは、犬がリラックスしていて、顔の筋肉がゆるんでいることで見られるしぐさです。なかにはリラックスするあまり、舌を出したまま寝てしまう犬もいるようです。
また、飼い主さんのそばにいることがうれしくて口がゆるんでいる場合もあります。
興奮して息が上がっているから
おもちゃなどで遊んでいるうちに興奮すると、息が上がって呼吸が荒くなり、舌を出すことがあります。
ストレスを感じているから
舌を長く出して鼻をぺろぺろとなめるしぐさをしているときは、犬がストレスを感じている可能性があるでしょう。
暑いときの体温調節のため
犬は人のように汗をかけないため、暑くなると舌を出して唾液を蒸発させることで体温調節を行います。散歩中などに愛犬が舌を長く出していたら、暑さを感じていると考えられます。
犬が舌を出しているときに注意したいこと
舌をべろ~んと出しながら、ハアハアと激しい呼吸をしている場合は、暑さを感じている可能性が高いでしょう。この状態が長引くと体調を崩してしまうことがあるので、ヒーターやエアコンなどの設定を確認し、室温や湿度が高すぎないか注意してください。
ご注目! 舌を出した犬たちのかわいい画像
ここからは、いぬのきもち投稿写真ギャラリーに寄せられた、舌を出したかわいい犬たちの画像をご紹介します!
トップバッターは、チワワのコォンちゃん。ママさんがお仕事を終えて帰ってきたうれしさで、お顔がゆるんじゃったようですね♪
舌を出したままスヤスヤ
リラックスしすぎたのでしょうか。こちらのマッシュちゃんは、ちょっぴり舌を出したまま眠ってしまったようです。
舌を出して眠る犬はほかにも……
舌を出して寝る犬は意外と多いのかも!? チワワのミルクちゃんは、舌を出したままお布団でスヤスヤ。いったいどんな夢を見ているのでしょうか。
犬が舌を出すのには、さまざまな理由がありました。うれしくて顔がゆるんでしまうかわいい理由のほかに、室温・湿度などの影響が関係している場合もあるので、注意して見てあげてくださいね。
お話を伺った先生/増田宏司先生(獣医師 獣医学博士 東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授)
参考/「いぬのきもち」2019年1月号『犬のオモシロ習性図鑑 VOL. 20 舌べろ~ん♡』
文/小林けい
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。