早食い・ムラ食い・拾い食い、そんな愛犬の食事の困りごとは、飼い主さんの接し方を変えれば、改善できる可能性があります。そこで今回は、犬の食事トラブルの原因になるNG行動と改善策について、ドッグトレーナーで獣医師の藤本聖香先生にお話を伺いました。
早食い・ムラ食いの原因になる飼い主さんのNG行動
愛犬が落ち着いて食事できない環境は、早食いやムラ食いの原因に
犬はもともと早食いする動物ですが、あわてるように食べる場合は、以下のような飼い主さんのNG行動が原因かもしれません。飼い主さんが近くにいたり干渉したりすることで、愛犬が落ち着いて食事ができなくなってしまいます。また、出したゴハンをすぐに食べない場合も、同じ原因の可能性があります。
こんな行動はNG!
- 愛犬が食べているそばでずっと見守ったり、撮影したりする
- ゴハン前に長々と待たせる、あれこれと指示を出す
- ゴハンを途中で中断させる、意味なく取り上げる
早食い・ムラ食いをさせないための接し方
食事の際は、オスワリやフセなど愛犬ができるしつけのなかから、動きやはやる気持ちを落ち着かせやすいものをひとつ指示して、できたらサッとゴハンを与えましょう。食事中は、愛犬から見えにくい少し離れた場所から見守るようにしてください。
拾い食いの原因になる飼い主さんのNG行動
あわてて取り上げる行動は、拾い食いを助長する原因に
犬は好奇心旺盛な動物です。床に何か物があれば、まるで“お宝”を見つけたような気分に。それを飼い主さんがあわてて取り上げようとすると、愛犬は「そんなにいいものなの? じゃあ渡さない!」と感じ、もっと素早く拾い食いするようになってしまいます。
こんな行動はNG!
拾い食いをさせないための接し方
拾い食いをさせないためには、床に物を落とさないことが大前提です。もし愛犬が何かを口にしてしまったら、あわてずにおやつと交換しましょう。愛犬におやつを見せて口にしたものを落とさせ、そのおやつを投げて愛犬が食べに行っている隙に落とした物を回収します。
愛犬の困った行動の背景には、飼い主さんのやり方が原因になっているケースも少なくありません。愛犬の目線で考えてみると、うまくいかない原因がわかってきますので、ぜひお世話を見直すきっかけにしてくださいね。
お話を伺った先生/藤本聖香先生(英国APDT認定ペットドッグトレーナー 獣医師)
参考/「いぬのきもち」2023年3月号『うまくいかないのは、飼い主さんのやり方が原因だった!?犬目線でわかった!うちのコがお世話を嫌がるワケ』
文/寺井さとこ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。