愛犬のしっぽが、だらりと力なく下がっている場面を見たことはありませんか?犬のしっぽが下がるのは、“悲”の感情の表れといわれています。そこで今回は、犬のしっぽが下がる理由とそのときの接し方について、獣医師の菊池亜都子先生にお話を伺いました。
しっぽが下がるのは“悲”の感情のサイン
犬は自分の要求や希望がかなわないときに「悲しい」と思います。また、似たような気持ちとして「寂しい」「つまらない」といった感情もあります。これらの“悲”の感情には、「不安」や「怖い」という思いがベースに存在することもあるようです。
“悲”の気持ちになっている犬のしっぽは、力が抜けて垂れ下がる傾向があります。立っている場合は、しっぽをだらりと垂らしているほか、垂らしていなくても大きく振ることはほとんどありません。しっぽが短い犬も同様で、しっぽの先が下を向きがちになります。
表情やほかのパーツにも注目
“悲”の感情はしっぽだけでなく、表情やほかの体のパーツにも表れます。目がどんよりとしていたり、飼い主さんの動向を気にして視線を送ったりするほか、口は閉じ気味で不満そうな表情をする犬もいます。耳も飼い主さんの動向をつかむために、やや力が入る傾向があります。
しっぽが下がっていたら、沈んだ気持ちを紛らわせてあげよう
犬が「悲しい」「寂しい」「つまらない」といった“悲”の感情になっているとき、退屈していることも多いです。遊びに誘ったり、おもちゃを与えたりして、沈んだ気分を紛らわせてあげましょう。
犬にも喜怒哀楽があり、その豊かな感情を表情やしぐさなどを通じて表しています。犬の感情表現を知って愛犬の気持ちを正しく読み取れるようになれば、困りごとの解決や関係を深めるのに役立ちますよ。
お話を伺った先生/菊池亜都子先生(獣医師 「ペット問題行動クリニックBLISS」主宰)
参考/「いぬのきもち」2023年1月号『表情・しぐさ・鳴き声で気持ちがもっとわかる! 犬の喜怒哀楽ずかん』
文/寺井さとこ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
※犬の感情は刻一刻と変化します。今回ご紹介する感情やその表現方法はあくまで一例です。