「これをすればなんでもOKになるってわかっているよね?」と言いたくなるような、“あざとい”ながらもかわいい犬のしぐさ。今回は、よく見れられる犬の“あざとかわいい”しぐさ(※)のなかから、「上目づかい/見つめる」と「あごのせ/あごピタ」を取り上げ、獣医師の増田宏司先生に解説していただきました。
※いぬのきもちモニターアンケートによる集計結果。複数回答(2024年2月実施)
何かを期待している?「上目づかい/見つめる」
犬は何かを期待しているときや、相手の様子をうかがうときに対象を見つめます。そのときの黒目がちな瞳や、幼い子どものような上目づかいに、私たちは心をくすぐられるのでしょう。
どうして上目づかいする犬が多いの?
上目づかいする犬が多いのは、飼い主さんから離れた場所でも、自分の意思をアピールできるからです。こうした視線でのコミュニケーションは信頼関係がないと通じないため、よい関係が築けている証ともいえそうです。
ここにいるよアピール「あごのせ/あごピタ」
あごを何かにのせたり、つけたりするしぐさには「わたしはここにいます」という意味があります。頭を預けて脱力した姿勢や、小さな子どもがするようなポーズに、人は愛らしさを覚えるのでしょう。
“あざとかわいい”は狙ってやっている!?
ちなみに、こうした“あざとかわいい”しぐさは、犬が狙ってやっていると考えてよいでしょう。
犬が何かのおねだりで(もしくはそのつもりはなく)とった行動が、人にとってはたまらなくかわいく見えることがあります。そのとき、多くの飼い主さんが「かわいい」などと反応したり、ついおねだりに応えてしまったりすることでしょう。
犬はこうした飼い主さんの反応を見逃さず、「このしぐさをすればいいんだ」とインプットし、おねだりの際に“あざとかわいい”しぐさを見せるようになるのです。
みなさんは愛犬のどのようなしぐさに、“あざとかわいい”と感じることがありますか?
お話を伺った先生/増田宏司先生(獣医師 博士(獣医学) 東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授)
参考/「いぬのきもち」2024年7月号『わかっていても思わずかまっちゃう……♡ あざとかわいいしぐさランキング』
文/長谷部サチ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。