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散歩やお出かけ中に注意したい!暮らしにひそむ「犬に毒なもの」

犬目線で日常の暮らしを見渡すと、犬の体に害を及ぼす「毒」が案外身近なものだと気づきます。愛犬を守るためにも、犬にとって何が毒になるのかを知っておきたいですね。今回は「散歩やお出かけ中に注意したい毒」について獣医師の佐向敏紀先生に聞きました。
イラスト/あらいのりこ
イラスト/あらいのりこ

【スイセン】すべての部位に毒が

冬から春にかけて開花するスイセンは、すべての部位に毒成分を含んでいます。とくに球根部分には、リコリンやタゼチンなどの有毒成分が豊富に含まれています。嘔吐や下痢、腹痛、ヨダレなどの症状が見られます。

<毒をもつ草花の一例>
・アサガオ
・クリスマスローズ
・グロリオサ 
・コンフリー
・ジギタリス
・スズラン 
・スノーフレーク
・タマスダレ
・チューリップ
・ヒガンバナ
・ユリ
・フクジュソウ など

【イチョウの実(ギンナン)】多量に食べると嘔吐や下痢などを起こすことも

独特のニオイを放つギンナンが街路に落ちているこの時期。興味をもつ犬もいるかもしれませんが、食べるのは危険。子どもが5、6個で中毒を起こした例もあることから、犬も数個食べると中毒のおそれもあるでしょう。嘔吐や下痢、ふらつき、呼吸困難などの症状が出ます。

<毒をもつ樹木の例>
・梅の実(青梅)
・キョウチクトウ
・シャクナゲ
・ソテツ 
・ナンテン
・レンゲツツジ など
damedeeso/gettyimages
damedeeso/gettyimages
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・【害獣・害虫駆除剤】製品の成分によっては深刻な中毒症状も
置きエサタイプの殺鼠剤、アリやナメクジ駆除剤などは、犬がニオイにひかれて口にしてしまう場合も。犬に中毒を引き起こす成分が含まれていることが多いです。
・【除草剤】成分によっては口にすると危険なものも
ペットへの安全性をうたった除草剤もありますが、グリホサートなどの有機リン系の除草剤は犬が口にすると危険です。
・【側溝や水たまりの水】菌や寄生虫などが含まれ体調を崩すおそれも
細菌や寄生虫が雨水とともに、側溝に流れこんだり、水たまりにたまったりする可能性があります。飲んで感染した場合、下痢や食欲不振になるばかりか、菌の種類によっては効果的な治療ができないおそれも。
Lazy_Bear/gettyimages
Lazy_Bear/gettyimages
Lazy_Bear/gettyimages
・【タバコの吸い殻】ニコチン中毒を起こすことも
タバコそのものを食べてしまうと、少量でもニコチン中毒を発症するおそれがあります。下痢や嘔吐、興奮、浅い呼吸、ヨダレ、ふらつきなどの症状が、数十分程度であらわれます。
・【ほかの犬や動物のフン】細菌や寄生虫に感染する可能性も
野生動物のフンには、回虫や条虫などの寄生虫、大腸菌やサルモネラ菌などの細菌が含まれています。食べることで感染するおそれがあります。また、ほかの犬のフンも感染症のリスクがあるため食べさせないで。
散歩やお出かけ中に注意したい、犬にとって毒になるものをご紹介しました。散歩中は愛犬が危険なものを口にしないように、注意しながら歩くことを心がけましょう。
お話を伺った先生/佐向俊紀先生 獣医師。日本獣医生命科学大学名誉教授。日本ペット栄養学会会長
参考/「いぬのきもち」2024年12月号『暮らしにひそむ犬に「毒」なもの』
イラスト/あらいのりこ
文/伊藤亜希子
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